映画『雲と大地のはざまで』、アルパカ好き必見。ベルリン映画祭をはじめ数々の映画祭に入賞した話題作が日本上陸

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 標高4,000メートルを超える山脈がそびえるアンデスの雄大な風景、どこまでも高く広がる空、アルパカ(いっぱい出てくる)や牧羊犬の生き生きした動きなど、狭く湿気の多い国に住む者にとっては、まったく見事に圧倒的にエキゾチックである。ヴァーチャルな旅をしているような気分になることうけあいだ。そして、物語のキーとなるのは8歳の少年、フェリシアーノ。彼はサッカーが大好きで、自国のペルーがワールドカップの本選に行く日を夢見ている。テレビでもネットでもなく、ラジオの実況を聴きながら、おそらく頭の中で選手の動きを想像しながら、勝つことを願っているのだ。

 が、フェリシアーノには「仕事」がある。アルパカの世話だ。が、ある時、そのなかの1匹「ロナウド」がいない。いったいどうしたのだろう、そこから「是が非でも探し出す」という要件が彼の許に加わるのだが、それとはまた違うところで、大人たちが揉めていた。アンデスに金銭的な価値を見出す採掘業者と、村人たちの、しゃれにならない対立だ。これを「よそ者」と「地元民」と考えれば、とたんに、普遍的なテーマとなる。そして大人がぎくしゃくしていれば、その空気など子供には簡単に察することができてしまう。フェリシアーノに扮するアルベルト・メルマの名演もさることながら、やさしくおおらかな母(演じるネリー・ウアイタは、一般公募のオーディションで抜擢された非職業俳優であるという)の存在感も印象に残った。

 監督はペルー・クスコ出身のフランコ・ガルシア・べセラ。

映画『雲と大地のはざまで』

2026年6月27日(土)ユーロスペース ほか全国順次公開

監督:フランコ・ガルシア・ベセラ
脚本:アンヌマリー・グンケル、アリシア・キスペ
演技指導:アミエル・カジョ
撮影:ジョン・カラスコ
編集:フランコ・ガルシア・ベセラ、フアン・フランシスコ・ゴンザレス
出演:アルベルト・メルマ、ネリー・ウアイタ、リチャード・タイぺ
ペルー、チリ/2024年/ケチュア語、スペイン語/83分/2.39:1
原題:RAIZ /英題:THROUGH ROCKS AND CLOUDS
日本語字幕:神保慶政/ケチュア語監修:松崎文音
後援:在日ペルー大使館、日本ペルー協会、一般社団法人Japan Link Association
協力:Cinema at Sea -沖縄環太平洋国際映画祭
提供:アクションジャパン 配給:ブエナワイカ 配給協力:フリック
(C) 2024 Desfase Films, Mestizo Studios, Wayquicha Cine, Luna Roja Relatos Audiovisuales

公式サイト
https://www.buenawayka.info/raiz

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