映画『フランキー・フリーコ』『デスストーカー』、奇才ぶりにもほどがある! 不気味で笑える2作品が同時上映

 あの『パシフィック・リム』に特殊効果として参加、監督としても『サイコ・ゴアマン』でブレイク。独自の世界観を爆発させて現在に至るカナダの異才監督、スティーヴン・コスタンスキの近作2点が7月3日よりシネマート新宿より全国順次公開される。ホラー、コメディ、(おとなの)童話、すべてにまたがっているけれど、だからといってそういう言葉では語り切れない、なんともいえない不気味な「残滓」を持つ作風は、これから暑くなるいっぽうであろうこの時に、背筋を十分に凍らせてくれるに違いない。

 『フランキー・フリーコ』は、平々凡々とした生真面目な男・コナーが主役。時代背景は「マッキントッシュLC575」らしきものが写っているから、90年代か。テレビはブラウン管、携帯電話はデカい。「スクエア」(堅物)と言われてウジウジしている彼だが、はじけてみたいという気持ちは持っている。そこに飛び込んできたのが、なんとも謎めいたテレビCM。電話番号も画面に出ていて(電話帳にも掲載されている)、そこに電話をかけてしまったことからコナーの毎日は一変する。フランキー・フリーコと名乗るクリーチャーを筆頭に、何とも癖の強いキャラクターが現れて、ひっちゃかめっちゃか、コナーは血だらけになりながら奮闘する。途中、「接着剤(glue)」のシーンには笑いが止まらなかったが、見る人によって笑いポイントはいくつにも分かれそうで、そこも興味深い。

 『デスストーカー』の原作は、ロジャー・コーマンが製作総指揮を務めた『勇者ストーカー』(原題:Deathstalker)であるという。それを約40年後、コスタンスキ監督がリメイクしたわけである。それにしても『デスストーカー』とは、このタイトルでもう“勝ち”だろう。なんといってもデスとストーカーのあいがけなのである。主人公は最初の印象ではヒーロー、だがこれはとんでもない誤解で、人助けなどもってのほか、自分のためだけに動く、本能のかたまりのような人物。だがその前に立ちはだかるのは、邪悪な魔術師。デスストーカーと魔術師、二つの邪悪がバトルする。よくこうした筋書きを思いつくなあ、と感動させられた。製作と音楽はなんと、ガンズ・アンド・ローゼスのスラッシュが手がけている。

映画『フランキー・フリーコ』『デスストーカー』

7月3日(金)より シネマート新宿 ほか全国順次公開

『フランキー・フリーコ』
監督・脚本・編集:スティーヴン・コスタンスキ
製作:マイケル・パスト、パシャ・パトリッキ
出演:コナー・スウィーニー、アダム・ブルックス、クリスティ・ワーズワース
2024年|85分|カナダ|原題:FRANKIE FREAKO|5.1ch|ビスタサイズ 日本語字幕:平井かおり 配給:クロックワークス
(C) 2024 Hangar 18 Freako Movie Inc

『デスストーカー』
監督・脚本:スティーヴン・コスタンスキ
製作:スラッシュ
出演:ダニエル・バーンハード、クリスティーナ・オルセロ、ポール・レーゼンビー
2025年|103分|アメリカ・カナダ|原題:Deathstalker|5.1ch|ビスタサイズ 日本語字幕:髙橋彩 配給:クロックワークス
(C) 2025 HANGAR 18 DEATHSTALKER MOVIE INC.

公式サイト
https://klockworx.com/movies/frankiefreako/