「ミライスカート+」、歌い手・児島真理奈の進境を示したレア曲中心のワンマンライブ

 初夏を思わせる気温と晴天の中、レア曲の数々が響きわたった。

 京都を拠点とする児島真理奈のソロユニット、ミライスカート+(プラス)が4月9日(土)、東京・下北沢LIVEHOLICでワンマンライブ「おいでやすギュッとミライスカート+vol.7~今年もやります!東京レア曲祭り!」を開催し、活動初期のナンバー(主に未音盤化)からアルバム『C3Tones(シーキューブドトーンズ)』のなかで比較的取り上げることが少なめな楽曲まで、隠れ名曲の数々でファンを喜ばせた。

 下北沢駅の高架下に商業施設「ミカン下北」が開業したのは、去る3月30日のこと。児島はここを“LIVEHOLICへ導く通路”だと考えて駅前から歩いてきたそうだが、途中でちょっと迷子になってしまったとのこと。「下北沢もすごい進化してますね。でも、ミライスカート+も、ファンの皆様に進化していただいているんです」と気を吐いた。というのも、4月2日に大阪・心斎橋MUSE BOXで行われた定期ライブ「未来ステーションspace9」で、ファンネームを“テイラー”と決定したからだ。これは、スカートを仕立てるテイラー、そして児島がファンであるデュラン・デュラン(英国のポップス・グループ)のベース奏者ジョン・テイラーのようにリズム感よく音楽を楽しんでほしい――という思いに由来する。ハサミでチョキチョキと裁断するような二本指のポーズは、盟友のYes Happy!が考案した。

 “レトロフューチャー”をテーマにしたカラフルな衣装で登場した児島は、田中食品の国民的ふりかけのイメージソング「旅行の友」、浮気男に対する京女の情念を三連系のビートに乗せて綴る「ギ・ミ・ユ・ラ」、エコロジーについてコミカルな歌詞と共に問う「ミーゴ!ゴミーゴ!」等、書いているだけでも多彩さに驚かずにはいられない楽曲の数々を安定感のあるヴォーカルで届け、ダンサブルな「Mirror Ball」では天井に吊るされたミラーボールが回るなか、低めの音域を中心に使って艶やかに歌いあげた。

 かと思えば、つづく「ハナビ」では高めの音域で柔らかく、10代に戻ったかのような初々しい表現で酔わせる。セットリストの面白さと共に、歌手・児島真理奈のレンジの広さを改めて思い知った。

 次回、東京でのライブ出演は4月23日(土)、下北沢・ERAの「KAGEKI SP!! vol.6」(11:15開演 出演時間未定)と、下北沢・CLUB251のJaccaPoP pre「マジメな話もしてもいい? vol.8」(12:00開演)を掛け持ち。6月12日(日)には「ミライスカート+ ワンマンライブ-8th anniversary-」が京都・CLUB METROで開催される。

●曲目
ハンナリ☆スター
旅行の友
千年少女~Tin Ton de Schon~
ギ・ミ・ユ・ラ
コ・イ・ハ・カ・プ・チ・ー・ノ
1秒前のシンデレラ
ミーゴ!ゴミーゴ!
Mirror Ball
ハナビ
春夏秋冬Dancer
99%
またね
鉄則Aライン
COSMOsSPLASH
Beautiful Days
アンコール 逆境ガール

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