映画『しあわせな選択』、第98回アカデミー賞で韓国代表に選ばれた“就活サバイバル”作品が日本上陸

 ヴェネチア国際映画祭コンペティション出品、トロント国際映画祭 国際観客賞などの栄養に輝くパク・チャヌク監督の新作。邦題はポジティヴだが、英語タイトルは『NO OTHER CHOICE』、そこには“そうするしかほかになかったのだ”という諦念のようなものすら感じられる。

 主人公のマンス(イ・ビョンホン)は、順風満帆に表街道を歩いてきた(と言っていいだろう)男性。製紙会社に勤務して早25年間、ということは年齢的にも中年にさしかかり、いわゆる「脂の乗ってきた時期」にもあたる。郊外に立派な家を構え、妻や子供ふたりや2匹の犬との毎日も順調だ。このまま働き切って円満退職すれば、ごきげんな老後も待っているはずなのだ。が、寝耳に水という感じで解雇されてしまう。なんで俺が、という疑問や怒りは溢れるほどあるだろうが、とにもかくにも新しい就職先を見つけなければならない。さあ、温厚で優等生的であったはずのマンスに潜んでいた“牙”が現れてゆく。就職しにくいのは、同じようなポジションの奴がほかにいるからだろう。では、そいつがいないならば……。

 パク・チャヌク監督が「一番作りたかった物語」であったという一作。マンス夫婦と、マンスがどこかライバル視している製紙業界の社員ボムモ夫婦のコントラストも巧みに描かれている。ゴールデングローブ賞でミュージカル/コメディ部門の作品賞、主演男優賞に、英語作品賞にノミネートされ、2026年の第98回アカデミー賞で国際長編映画賞の韓国代表に選ばれた世界照準の悲哀コメディ。

映画『しあわせな選択』

3月6日(金) TOHO シネマズ 日比谷 ほか全国公開

監督:パク・チャヌク
出演:イ・ビョンホン、ソン・イェジン、パク・ヒスン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン、チャ・スンウォン
2025年|韓国|韓国語・英語|カラー|スコープサイズ|139分|日本語字幕:根本理恵|英題:NO OTHER CHOICE|PG-12
提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ
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公式サイト
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