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エンタメ

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  • 2025年1月21日

人間の運命をつかさどる三女神「Moira」をモチーフに、異なる3つの世界を描くオムニバス作品『Moirai』

 3話で構成されたオムニバス作品。タイトルの『Moirai』とは、人間の運命をつかさどるギリシャ神話の三女神の総称であるという。ここでは二宮健、山西竜矢、荒木伸二の各監督が、実に想像力に訴える物語を紡いでいる。  最初に登場するのは二宮監督の『嗚呼、かくも牧場は緑なりけり』。私は展開に意表を突かれた […]

  • 2025年1月18日

人気バンド“チョーキューメイ”の麗がヒロイン役。映画作りに情熱を燃やす高校生を描く。『Retake リテイク』公開へ

 「映画づくりの過程」を見てゆく映画。といってもドキュメンタリーではない。楽曲「貴方の恋人になりたい」のTikTok再生回数が10億回を超えるバンド“チョーキューメイ”の麗、さらに武藤優汰、タカノアレイナ、大原奈子、千葉龍青が高校生に扮したドラマだ。監督・脚本・撮影・編集は中野晃太。麗は高校時代に中 […]

  • 2025年1月17日

人間が人間を愛すること、それを誰に責められよう。異文化とジェンダーの狭間で描かれる、耽美的な一作、『今日の海が何色でも』

 「恋愛と宗教」というテーマに正面から、だが重々しさを極力排しつつ向かい合った作品との印象を受けた。物語はソンクラーという土地で展開される。ここはタイとマレーシアの国境にある。つまり仏教とイスラム教の境でもある。かつては美しい砂浜があったそうだが、今は人工の岩が護岸用に置かれている。とはいえ、地元の […]

  • 2025年1月17日

香港映画として歴代最高の動員を記録。巨大スケールで捉えられた「命を懸けた最後の戦い」。『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』

 今はなき「九龍城砦」の画像を検索してから、この映画を観ることをお勧めする。追加建築を重ねまくってあまりにも独自な姿になっている感じも含め(レゴブロックなら、とっくに倒壊していたに違いない)、まさにその「九龍城砦」そっくりそのままだから(約10億円が投じられたとか)、私など、それがスクリーンの中で動 […]

  • 2025年1月17日

「このチャンスを逃せば、こんなものは二度と観られないかも」と評された、あまりにも独特なミュージカル、『ディックス!! ザ・ミュージカル』

 あの『グレイテスト・ショーマン』や『ラ・ラ・ランド』のスタッフが関わっているミュージカル映画、とはいっても、誰かと一緒に観に行く場合は要注意かもしれない。下ネタ満載の作品だからだ。そもそも「ディックス!!」の「ディック」とは、往年の日本の名歌手ディック・ミネの芸名の由来になったという「ディック」、 […]

  • 2025年1月16日

東北の「神物件」で見つけた新たな人生の形。あたたかな余韻に包まれるエンタテインメント作品『サンセット・サンライズ』

 「世界中の誰もが同じ経験をする」――そんなレアなケースが、パンデミックのときにはあった。あのとき、私たち地球民は確かに新型コロナウィルスの巨大な雲の下に明らかにいた。この映画のストーリーは、世界中がロックダウンに追い込まれた2020年春に始まる。  舞台は南三陸の小さな町、ここに東京の大企業に勤め […]

  • 2025年1月14日

「怪物」になってゆく過程に、ある弁護士の存在があった。「勝つための3つのルール」とは何か? 『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』

 再選が決まり、あれこれと発言(だが、それは彼の率直な心情でもあるのだろう)がニュースになっているこのタイミングで、この映画が上映されるとは。  若き日のドナルド・トランプ次期大統領をモデルにした、ドラマ映画(ドキュメンタリーではない)。(基本的には)経済的に非常に恵まれた家に育ち、「お金を動かして […]

  • 2025年1月10日

熱血漢・矢島金太郎が令和のスクリーンにやってくる! 鈴木伸之のアクションも冴えるダイナミックな2作品。『サラリーマン金太郎 【暁】編/【魁】編』

 連載開始から約30年、累計発行部数3000万部を記録しているという国民的マンガ「サラリーマン金太郎」(原作:本宮ひろ志)が、本当に久々に実写版となった。主人公の矢島金太郎にはこれまで高橋克典や永井大が扮してきたが、三代目を務めるのは鈴木伸之。しかも今回は1月10日に『【暁】編』、2月7日に『【魁】 […]

  • 2025年1月8日

ジミー・ペイジを演奏することに命を懸ける男、その奥深き生きざまに迫る。『MR.JIMMY ミスター・ジミー レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男』

 学生時代にレッド・ツェッペリンの「天国への階段」に大感動し、そのギタリストであるジミー・ペイジに傾倒して数十年。ただそのように演奏するのではなく、その時々にペイジが使用した楽器、アンプ、衣装、アクションなどに徹底的にこだわりながら、まさに「再現芸術」というしかない世界に自らを置く求道者がジミー桜井 […]

  • 2025年1月8日

インフルエンサー×不動産公認仲介士=? 韓国で大ヒットを記録したサスペンス・スリラー『#彼女が死んだ』

 人間の持つ裏表を容赦なく描いた一作。あまりにも裏表が激しすぎるゆえに、どこかコミカル、チャーミングにすら見えてくる。  「一挙一動に要注意」といいたくなる人物は、ふたりいる。まずは不動産公認仲介士のク・ジョンテ。見かけはさわやかなエリート風。だが職業柄、顧客から「鍵」を預かっており、つまりは不法侵 […]