「九州女子翼」、アコースティックレターライブ 春公演がスタート。初参戦の「花音」は、素敵なハイトーンボイスを披露

 九州発の5人組ガールズグループ 九州女子翼が4月14日、AKIBAカルチャーズ劇場主催のアコースティックライブイベント「アコースティックレターライブ 春公演」に出演。この一年で同ステージへの出演で培ってきた歌唱力をいかんなく発揮した、素敵なライブを届けてくれた。

 また、3月に加入した新メンバーの花音にとっては初の、フル参戦するステージとなったのも注目点であり、新生5人組による厚みの増した歌声を堪能できた一時間となっていた。なお、バックの演奏者は一新され、九州女子翼との新たなコラボを、充実したサウンドで彩ってくれた。

 昨春から始まった本アコースティックレターライブも季節が一巡し、また新たな春、新たな始まりを迎えるにふさわしいフレッシュな選曲。オープニングは5人揃って「好きだ。/Little Gree Monster」から。詩絵里の歌い出しも印象的で、この一年の成長が、自身のweb番組を持った自信が感じられる出来栄え。それを受けた鈴川瑠菜の歌声も素晴らしく、澄み切った高域が耳に心地よいもの。今回は、歌詞をかみしめるように、優しく歌うことを念頭に据えているようだ。5人での斉唱も厚みが増し、聴きごたえも充分となっていた。

 以後は、詩絵里が2曲続けてソロ歌唱を披露したり(歌い方を変えているよう。2曲目のビブラートもより響きが増し心地よい)、鈴川はスローテンポの楽曲を情感豊かに、優しく、より高域にシフトした素敵な歌声となっていた。今年も6月7日(瑠菜の日)に開催が決まった、ソロコンサートへの期待も高まるパフォーマンス。

 実玖は、いつも通りのスロースターターな部分もあるが、独自な声質とか、歌詞の雰囲気を表現した豊かな表情とか、張りのある歌唱が楽しめた。

 愛理は本ステージの好調さを一年にわたってキープ。というより毎回の進化を感じられる素晴らしいもの。MCパートでのトーク力を向上させれば、より魅力が輝くようになるだろう。ソロ歌唱の後半はメンバーが出てきて、花音、いやカノン(輪唱)を披露。聴きごたえも充分なステージとなっていた。

 花音は、今回初めてソロステージ(ソロ歌唱)を経験。冒頭はド緊張している様子も感じたが、途中からは熱い女っぷりを遺憾なく発揮。こちらがびっくりするぐらいのハイトーンボイスで、必死さで、YOASOBIのヒット曲を歌唱してくれた。上手いや下手を超越した存在感・雰囲気を放っていた。

 さて、今回は新たな趣向も取り入れられ、途中にはとある人物をイメージしたエピソードトークコーナーも用意された。まずは詩絵里が聞いた話。

 子供のころから歌やダンスに憧れていたものの、親の反対でその道に進めなかった女の子だったが、胸の奥に燃えるその情熱を忘れることはなく、最終的にその夢を叶え、いまでは日々憧れてステージに立ち、夢に向かって邁進している最中だという。語り部でもある詩絵里と似た境遇の女の子であった。

 もう一人は、花音の聞いた話。現在、女子大学生であるその子は、姉妹(弟)も多い中、自身を高校・大学へ進学させてくれた両親への感謝の気持ちを、高校の卒業式で伝えたそう。泣いて喜んでくれたという。その経験により、感謝の気持ちを伝えることの大切さを伝えてくれた。語り部でもある花音に似た人生を送っている子と感じた。

 ちなみに、今回披露されたグループの持ち歌のアコースティック版は「fruits music2」。曲紹介は今では恒例の花音が担当(東京でのその曲振りは、ここが初めてか?)。熱い女が、涼しくなる(冷たい)フルーツをどうぞというアレ。賑やかな雰囲気で楽しめるものとなっていた。

 さて、次回、アコースティックレターライブは5月12日(木)19:00に開催。GWにおける各地でのフェス出場を経て、より充実した歌声は必聴となるだろう。

●九州女子翼東京遠征日程
5月13日(金) エモい女子翼 19:00~(池袋スペースemo
5月14日(土) 東京定期公演 17:00~(AKIBAカルチャーズ劇場)
5月15日(日) LIVE! ON AKIBA 18:00~(AKIBAカルチャーズ劇場)

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