演劇カンパニーアリスインプロジェクトの最新舞台『ダンスライン!』のゲネプロの模様が報道陣に公開され、各キャスト本番へ向けて最後の調整に余念なく挑んでいた。
同作は2011年初演(当時は『ライン♪』)、2018年に『ダンスライン!』として再演されたダンスエンターテイメント。双子の女子高生姉妹が、大好きだった祖母の夢をかなえるために、コンテストでラインダンスを披露するべく、さまざまな困難を乗り越えながら協力していく、という感動のストーリー。
今回演出を担当するのは、ボブジャックシアターの扇田賢であり、氏特有のコメディ色も存分に味わえる仕上がりとなっていた。もちろん、見どころでもあるラインダンスは、過去作に比べて大幅にパワーアップしており、コロナ禍を乗り越えて新たなステージを構築しようとするアリスインプロジェクトの強い意志を体現したかのようであった。
メインキャストには、相澤瑠香(元ラストアイドル)、高咲陽菜(でんぱ組)、白石まゆみ、松村芽久未(元NMB48)らを迎え、ほかにも各界で人気・実力を兼ね備えた出演者、合計21名を揃えている。
ここではゲネの後に行われた会見から、キャストのコメントを抄録したい。
【高咲陽菜 北野美環 役】
初めての舞台ですごく緊張していて、今日のゲネプロ自体も知らない言葉が色々出てきて、“あー”ってなっていたんですけど、でもこうやって実際に舞台に立って、見てくださる方がいる状況を迎えてみるとまた新鮮で、感情がこもりやすいというか、すごく熱くなる、気持が熱くなったかなって思っています。(美環は)すごく元気な役なので、とにかくはっちゃけて、もっともっと元気を出していけたらなって思っています。これからの自分にとって大きな経験になるゲネプロになったと思います。ありがとうございました。
【相澤瑠香 北野凛胡 役】
ゲネプロ公演を終えてみて、こうしてお客さんがいるところに立っていると、ああこれから始まるんだということを実感したというか、いよいよ初日の幕が上がるんだなと感じて、無事にここまで来られて嬉しいです。ずっと稽古場でやってきたものを、今ここでやっているわけなんですけど、照明とか音響が入ると、全然気持ちが違うなと思って、とても嬉しいです。この舞台は、コメディ要素とドラマ要素があって、そのキャップが激しいものになっているので、そのどちらもみなさんに楽しんでいただけるように、これから8公演、頑張りたいです。気合が入るゲネプロ公演でした。ありがとうございました。
【白石まゆみ 北野苺 役】
ゲネを終えて、ようやく本番の幕が上がるんだなと感じています。前作を知っている(見た)方から聞いた話だと、(前作は)コメディ要素はそこまで強くなかったということなので、同じ「ダンスライン」という演目ではありますけど、「ダンスライン2022」という新たな作品になっているので、さらに楽しめるものになっているんじゃないかと思っています。この後初日を迎えて、お客さんに楽しんでもらえるのがすごく楽しみになりました。
【松村芽久未 長沼亜里沙 役】
ダンスラインというタイトルですから、ダンスが見どころなんですけど、セリフにもあったように、ただ(ダンスを)揃えるだけじゃなくて、気持ちも誰一人欠けちゃだめっていうメッセージ性を感じてほしいなって思います。客席の後方に、今回振り付けをしてくださった青さん(青井美文)が来てくださっていて、最後に踊るところで、自然と拍手する姿が見えた時に“よっしゃ”って手ごたえを感じました。千秋楽まで、誰1人欠けることなく頑張っていきたいです。
【黒木美佑 若葉香織 役】
今回初めて、物語の中でヒールとなる役をやらせていただいたんですけど、最初は本当に香織が理解できなくて……。どうしよう、どうしようって思いながら稽古に挑んでいました。それがようやく、ずっと枠だけで作られていたような香織に、初めて中が作られたというか、(中身が)注ぎ込まれたような感じがしました。これから皆さんにお届けしていくうちに、もっと香織としての魅力が深まっていけばいいなと思います。
舞台『ダンスライン!』
2022年6月29日(水)から7月3日(日)まで、新宿村LIVEで上演中
<キャスト>
相澤瑠香、高咲陽菜、白石まゆみ、松村芽久未、森青葉、小倉舞子、平瀬美里、黒木美佑、長谷川麻由、播磨かな、伊藤千由季、増田小春、大野愛、篠原みなみ、羽野瑠華、菜乃華れみ、西野亜弥、鎌田彩樺、宮崎妙美、樹乃、羽野真央
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