「九州女子翼」、来年のファーストワンマンへ向け進化と成長を加速。会場を真っ赤に染め上げる極上のパフォーマンス

 九州発のガールズグループ・九州女子翼が10月8日(日)、東京での月一開催の定期公演「九州女子翼定期公演 第六十六片 in TOKYO~Fly to the Zepp」を実施。今回は10月5日から東京遠征をスタートしており、前日の赤羽ReNYでの熱気あふれるステージそのままの勢いで、10月度の遠征を彩ってくれた。

 ちなみに、9月下旬には、来年3月に地元で開催するファーストワンマンの詳細も発表されており、それに向けての各種の取り組みも明らかになった。今回の遠征はその一環でもあり、「Zeppへ女子翼」のほか、九州女子翼が各地に赴く「全国へ女子翼」、度胸付けの路上ライブを行う「路上で女子翼」、グループの楽曲がカラオケで配信される「カラオケで女子翼」、九州近郊で行うライブシリーズ「九州山口へ女子翼」、平日・月~金にメンバーがリレー配信する「繋ぐぞ!女子翼」などなど、が発表されているので、興味を持った方は、ぜひ彼女たちの動向をチェックしていただきたい。

Zeppへ向けての施策

 さて、今回の一幕目は「食欲の秋! 大食い王は誰!?」クイズ。恒例のアノお寿司屋さんへ行き、誰が一番多く食べたかを競うものだが、結果は予定通りというか、意気込みも充分な詩絵里にほぼダブルスコアの大差をつけて実玖が優勝。全6問のクイズに全問正解したファンは、今回は生まれなかった。

 続く二幕目も恒例の「カバー曲音楽ショー」だ。よく考えれば、過去のソロ歌唱から現在の複数人で歌唱する体制になってから“ショー”という表記に変わったと思うが、今回の第二幕はまさにそれを体現する出来栄え。今回カバーされた楽曲は、正直に書けばどれも初めて聞くものなので、オリジナルとの差異などはまったく分からないのだが、メロディから判断するに、オリジナルの雰囲気(想像)を存分に再現しているよう。オープニングは、香苗が大好きなアノグループの最新曲をカバーし、歌詞のところどころを、メンバーの名前や“女子翼”に置き換え賑やかにパフォーマンスしてくれた。

 2曲目は実玖&鈴川瑠菜&木城杏菜のトリオ編成だが、その歌唱からは、メロディから受ける印象を、より強く感じることもあり、再現度は高いのだろうと推測できる。実玖の高域の伸びが素晴らしかった。

 3曲目は凸凹コンビの詩絵里&花音のデュエットだ。少しダークな感じを受けるメロディは詩絵里の声質にぴったりで、低域の魅力が増幅している印象。花音はターンの切れ味の鋭さ、表情の豊かさに目を奪われた。そのまま詩絵里のソロのターンに入り、スローな楽曲を雰囲気たっぷりに、気合たっぷりに聞かせてくれた。

 最後は、劇場限定曲「キミと描きたいShiny Days」「ぎゅっと手をつないで」の歌唱となるが、さすがに持ち歌だけあって、より一段というか二段は歌唱力がアップしている印象。今回の遠征では、前回9月の遠征と比べて、全体的に少し落ち着いた雰囲気も感じるが、(特に持ち歌に関する)パフォーマンスレベルは各段に進化・成長しているように感じた。

 そして最後は、女子翼の楽曲が楽しめる第三幕「九州女子翼LIVE本編」だ。今回は10月5日のスペースemoから東京遠征を開始しているが(記者は10/6から参加)、今回の東京定期は、その集大成ともいえる極上の出来栄え。二幕目よりもさらに熱量は高まり、中でも実玖のそれは素晴らしいもの。前日、赤羽ReNYライブで、少し喉を傷めたのかなとも感じたが、それを杞憂にする圧倒的な気合によるパフォーマンスを見せてくれた。

 また、新メンバー木城杏菜、そして花音の成長も著しく、これまではソロパートでは少し声量が凹む感覚もあったが、今回は皆無。特に木城については高域の伸びが素晴らしく、香苗とまではいかないものの、女子翼のハイトーンボイスの座を獲得しつつあるように感じた。

 ライブを終えてのメンバーのコメントは下記の通り。
木城杏菜 東京定期での皆さんの熱量が本当にすごくて! いまここ(胸)を赤い何かがいっぱいに満たしているんですけど、それを言葉でうまく表現できなくて……。もう100だったものが200にまで上がる感覚なんです。とにかく、皆さんと熱い時間を過ごすことができて楽しかったです。

花音 来年3月のZeppでのファーストワンマンには最高の姿で立ちたいので、定期では毎回、最高を更新するべく頑張っています。でも、最高を目指すとうまくいかないこともあって……。けど、今日は最高に楽しかったので、これが最高なんだって思います。ありがとうございました。

鈴川瑠菜 自分の伝えたいことがうまく伝えられなくて悩むこともありますけど、女子翼の音楽がそれをまっすぐに伝えることができるものだと思うので、私の思うすべてを、音楽を通して伝えていきたいです。ワンマンで、素敵な景色を見たいです。

詩絵里 ステージ上で、メンバーやファンの皆さんと目が合うと、熱量が高まるのをすごく感じますし、時間の流れが、走馬灯(いやそれ違うから・笑)のようにゆっくり感じて、いいことだと思います。このまま熱量を高めていけば、ワンマンでは確実に、最高の景色をお届けできると確信しています。ハッピーな空間を作ります。来てください。

実玖 この間誕生日を迎えまして、今年一年の目標を、皆さんを幸せにする、と決めました。お約束します。そして、3月のファーストワンマンで、最高の景色をお見せします。今日のステージでは、メンバーの頼もしさも感じました。この勢いで、まだ見たことのない最高の景色をつかみたいです。今日は、ありがとうございました。

 なお、次期東京定期公演は、11月12日(日)に開催予定だ。

●三幕目曲目
SE
1 LOCKON
2 Welcome To The Music
3 Non Stop kyusyu
4 Starry Night
MC
5 I Am Love
6 絶対零度
7 空への咆哮
8 キミは太陽
9 翼

●「九州女子翼1st one-man live “TAKE WING”」
2024年3月17日(日)開催
時間:開場16時~/開演17時~
会場:Zepp Fukuoka

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