要注目の「新倉聖菜」が主演を務めた、ファンタジーいっぱいの物語『神さま待って!お花が咲くから』

 小児がんにおかされ、12歳で亡くなった少女をモデルにした一作。監督は松村克弥が務めている。

 「病気もの」は見るのがつらい、という人も一定数いらっしゃるだろう。私もその傾向がある。やっぱり全員、元気で笑顔のほうがいい。が、この作品は、とてもさわやかだ。少女を襲った症状はあまりにも重かったが、彼女はそれと向き合い、歌い踊り、絵も描いて、恋もして、亡くなったあとも、周りのひとたちに笑顔を与え、ひとの心に暖かい思い出として残っている。明るく、屈託なく、しかも個性的な表現者であったので、「何の考えもなしに人と同じことをやってやりすごす」「力を持つ者には付和雷同」というマインドの持ち主からは誹謗中傷を受けもしていたようだが、そういう人に構うことはこちらからはしないし、面と向かって悪口を言われても、言い返すようなことはしない。十代はじめにして、「徳が高い」のである。世代を超えて「いい人たち」とコミュニケートできるのも、彼女の強みだ。キーワードは「マリリン」「ファンタジー」だろうか。

 主演の少女・翔華を演じるのは、ガールズグループ「Shibu3 project」でも活動する新倉聖菜。ブレイク間違いなしという声も納得の、表情豊かな快演だ。ほか、北原里英、布川敏和、渡辺梓、高畑淳子、竹下景子などが登場。96分の作品だが、内容はいくつかの章にわかれており、少女をとりまく物語のオムニバス作品といった趣がある。薔薇で有名な広島県福山市の物語だけに、草花の美しさにも注目したい。1月26日から広島県で先行公開されていたが、2月2日から池袋シネマ・ロサほか全国順次公開される。

映画『神さま待って!お花が咲くから』

2024年1月26日(金)より広島県先行公開
2024年2月2日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

<キャスト>
新倉聖菜
北原里英 / 布川敏和 渡辺梓 秋本帆華(TEAM SHACHI) 坂本遥奈(TEAM SHACHI) 大関れいか 夢空 城之内正明 とめぞう 小泉光咲(原因は自分にある。)上村佳里奈 / 曽我廼家寛太郎 高畑淳子 竹下景子

<スタッフ>
監督:松村克弥 プロデューサー:とめぞう、渡辺健一、城之内景子、亀和夫 脚本:桜風涼(渡辺健一) 音楽:長谷川哲史 主題歌:手嶌葵 「はなまる」 挿入歌:本田美奈子.「1986年のマリリン」 / 麻友 「今日が昨日より、素敵な今日で」 配給:フューレック 配給協力:LUDIQUE 企画・製作:一般社団法人 海と空キネマ 製作協力:株式会社フューレック、翔華ちゃんの映画を成功させる会
2023年|日本|96分|カラー
(C)海と空キネマ

公式サイト
https://kamisama.life/