スタジオケーズとアリスインプロジェクトのコラボ舞台の最新作は、2001年の誕生以来、未だ根強い人気を持つガールズ系SF特撮アクション作品「時空警察ヴェッカー」シリーズの再演となる「時空警察ヴェッカー1983・改」。

物語は、2013年に上演された「時空警察ヴェッカー1983」を元に、脚本にはヴェッカーの生みの親、畑澤和也氏を、演出にはボブジャックシアターの扇田賢氏を迎えて、より激しく、よりドラマチックに進化した展開で進んでいく。
多少ネタバレとなるが、パンフレットにも記載があるのでお許しいただくとして、タイトルにもなっている“1983年”を起点に、とある出来事を回避するために、異なる時間軸を生きる3組のヴェッカーが入り乱れての一大アクション作となっている。また、その起点となる1983年に生きる女学生たちは瑞々しく青春を謳歌しており、扇田氏が綴る細やかな心理描写を、各キャストたちが繊細に演じているところにも注目だろう。
今回演出を担当し扇田氏は、「女の子だけで、迫力があってかっこいい舞台を作りたい」というテーマに沿った演出を施し、結果、「欲張りプラン」でのアクションを完成させたそうだ。さらに、「ドラマも大事」という考えを組み合わせ、「(主役の)工藤かをるが帰るべき場所としての学生のシーンを強化していった」という。氏のゲネを見ての感想は、「すごく期待に応えてくれて、アクションもカッコいいものに仕上がったし、自分で見ても“面白い”と感じ、これは行けるという手応えを持ちました。この作品は絶対に評価されるものになる、と確信しました」と胸を張っていた。
また。生みの親の畑澤氏は、「自分で作った内容にも関わらず、いろいろなシーンで感動しました。とても素敵にできているなと思った」と太鼓判。ヴェッカーは25周年を迎えるそうで、「これからもいろいろな企画を仕掛けていきたいです」と今後の抱負を語っていた。
今回印象に残ったキャストを記述していくと、サナを演じた遠藤瑠香のさすがの安定度、レイ役 草場愛の迫力、チャーム役 桐下愛未の見事な博多弁、リミット役 沖田桃果の慟哭、ナイン役 吉田菜都実のみごとな敵役(?)っぷり、井上伸子役 湯田陽花の凛とした佇まい、河合登志子役 神田緋那の天真爛漫ぶり、古池純子役 船岡咲(Wキャスト)の悲哀、といったところか。なお、急遽の代役として石田みうがオルソ・リィナを演じている。
以下、ゲネ後に行われた会見の模様を抄録します。
青葉ひなり
ケネプロは調子よくできましたので、本番(夜)に向けてもうちょっとテンションを上げていけたらいいなって思います。作品の見所としては、チームごとに目的や役割があって、その役割があるからこそ物語の完結につながるので、それぞれのチームがそれぞれの雰囲気を作っていって、最終的に1つの作品にまとまる。そういうところは舞台らしいと思うので、みんなで協力して一つの作品にするところは、すごくいいなって感じています。それぞれのチームの雰囲気を感じていただいて、最後に感動してもらえるように頑張りたいです。
遠藤瑠香
12年前の作品にも出演していまして、その時はFDL(2400年代のヴェッカー)のメンバーで、ディールを演じていました。今回は時空刑事のサナを演じることができて、嬉しいですね。前作とは、演出の方法がガラッと刷新されているし、キャストも一新しているので、また別の作品になったなと思いながら稽古をしてきましたけど、ふと振り返ると、初演のよさと再演のよさに気づけて、演じていてとても楽しいです。最後まで頑張りたいです。
あと、劇場で流れている主題歌に、私の声が聞こえるんですよ。どうも、12年前のものを流しているようで、そういえば歌ったわみたいな記憶が蘇ってきて(笑)、嬉しくなりました。ぜひ、それも楽しみに来ていただけたらなって思います。
船岡咲
実は、初演にも出ていまして、その時はヴェッカーのアンちゃんを演じていたのですが、それから12年経って、まさか私が教授の役でまた出られるなんて思わなかったですね。
けど、このポジションからこの作品を見ると、本当にみんなかっこよくて、可愛いじゃないですか! 本当に可愛いんですよ! みんな素敵で頑張って輝いているなって感じながら教授をやっております。最後まで怪我なく、全員で走り抜けられたらいいなって思います。
日和ゆず
生徒チームはアクションがないんですけど、物語を転がしていけるように頑張っていきたいと思います。あと、楽屋が本当の学校みたいに楽しいんですよ。アクションが多いので、アクシデントがあるかもしれませんけど、このメンバーだったらみんなで助け合って、最後までできそうな気がしています。アクションのない私が言うのもアレなんですけど、(アクションのある)皆さんに頑張っていただきたいです。いつも後ろからイチ観客として楽しんでいます。
三姫奈々
時空刑事ルルを演じています。毎回、コント(?)シーンがあって、コマネチはマストでやるんですけど、その前のものが日替わりになっています。稽古場ではLILIES(2300年代のヴェッカー)全員を道連れにして、(ネタを)全部出し尽くしたので、本番ではいろいろな人を道連れにしていこうかと思っています。
沖田桃果
リミット役を演じています。えーとここで当たられたのはアレですよね、少し前にSNSで集合写真を載せたのですが、私一人がほかの人から離れすぎていて、合成写真ですかっていう疑惑が起きてしまったので、以後のカーテンコールでは、必ずぎゅっとしたいと思います。(メンバーとは)程よく仲がいいです。というのは置いておいて、作品としても、私の出演シーンにも、本当にアクションが多いので、そのアクションに注目しながら見てほしいです。
※ゲネの写真は後日掲載します
※2/21 ゲネの写真追加しました
舞台「時空警察ヴェッカー1983・改」
2025年2月19日(水)~2月24日(月・祝) ※全10公演
劇場
築地ブディストホール(東京都中央区築地3丁目15-1 第一伝道会館 2階)
開演
20日・木=14:00・19:00
21日・金=19:00
22日・土=13:00・18:00
23日・日=13:00・18:00
24日・月=12:00・17:00
※ロビー開場・物販開始は60分前。客席開場は30分前
キャスト
※グループ別表記
青葉ひなり
遠藤瑠香 / 草場愛 / 髙橋彩香 / 南雲ひより
結城美優 / 絃ユリナ / 三姫奈々 / 桐下愛未
本条万里子 / 泉水静紀 / 沖田桃果 / 吉田菜都実
日和ゆず / 湯田陽花 / 鈴木みなよ / 神田緋那 / 仲村まひろ / 菜乃華れみ / 逢咲日彩
加藤瞳 / 石田みう
岩﨑千明
ゲスト出演:
船岡咲(21日19:00 22日18:00 23日13:00 24日17:00)
有沢澪風(20日14:00/19:00 22日13:00 23日18:00 24日12:00)
スタッフ
演出:扇田賢(ボブジャックシアター)
脚本:畑澤和也 共同脚本:麻草郁
プロデューサー:鈴木正博 / 美濃部慶
制作:Studio K’z アリスインプロジェクト
原作・著作:LAYUP
製作:舞台「時空警察ヴェッカー1983・改」実行委員会




























































