『湖底の空』、初日舞台挨拶に阿部力・みょんふぁ・佐藤智也監督が登壇。「諦めずに立ち向かう気持ちを受け取って頂ければ」(阿部)

 映画『湖底の空』の初日舞台挨拶が6月12日(土)に新宿K’s cinemaにて行われ、キャストの阿部力、みょんふぁ、佐藤智也監督が登壇した。

 本作はゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2020において、審査員の満場一致でグランプリに選出され、シネガーアワードと合わせてW受賞となった日中韓合作のヒューマン・ドラマ。韓国インディーズ映画界の常連イ・テギョンが空(そら)と性別適合手術を受けて女性となった弟・海(うみ)を一人二役で演じ、空と惹かれ合う男・望月を阿部が演じた。

 阿部へのオファーのきっかけについて、佐藤監督は「キャスティングについて知人に相談したんです。中国語のセリフが多い2枚目の役柄、と話したら即答で阿部さんのお名前が返ってきました」と話す。

 自身の役柄について阿部は、「望月は日本で生まれて中国で仕事をしているという役柄。僕は逆に中国で生まれて日本で仕事をしているので、環境の違いに関する違和感の持ち方は共通する部分がありました。」と語る。

 撮影現場について、「監督をはじめ、柔らかい雰囲気の方ばかりだったので、プレッシャーを感じることなく自然に演技ができましたね。また共演者のイ・テギョンさんは一人二役を母国語ではない日本語と中国語で演じなければいけない大変な役を演じられたのですが、リハーサルの時から落ち着いていて素晴らしい女優さんだなと感じました。」と振り返った。

 後には「日本でたくさんの方にご覧いただいて、中国、韓国でも上映出来ることを祈っています。」(みょんふぁ)「この映画には様々な問題を抱えたキャラクターが出てきますが、それは今の世の中を生きている我々と同じだと思います。しかし諦めるのではなく、真剣に立ち向かうことでその先が開かれる。そんな思いをこの映画から受け取って頂けると嬉しいです。」(阿部)とそれぞれ観客にメッセージを送った。

映画「湖底の空」

新宿 K’s cinemaほか全国順次公開中

<出演>
イ・テギョン 阿部カ みょんふぁ 武田裕光 アグネス・チャン ウム・ソヨン ジョ・ハラ 周亜林 蔡仁堯 早川知子

<スタッフ>
監督・脚本/佐藤智也 撮影/野﨑明広 照明/大久保礼司 録音/弥栄裕樹 編集/亀山愛明 VFX/内田剛史 美術/本間千賀子 メイク/碧池色抄浬 衣裳/濱田恵 スチール/ソ・ミノ、鈴木教雄 音楽/谷口尚久 バイオリン演奏/柴田奈穂 絵画/さちぼっくる、グーグーキム 撮影助手/岡部ユミ子 ロケ協力/安東市庁 制作協力/株式会社XPview1studio、興瑞集団有限公司 配給宣伝/ムービー・アクト・プロジェクト 配給協力/ミカタ・エンタティンメント 製作/マレヒト・プロ
日本・韓国・中国合作
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