12月17日(金)に映画『POP︕』が公開初日を迎え、主演の小野莉奈ほかキャスト・小村昌士監督が登壇し、舞台挨拶を行った。
本作は新鋭・小村昌士監督が『アルプススタンドのはしの方』「青天を衝け」などの小野莉奈を主演に迎え、世界の不寛容にもがく少女の姿をシニカルなユーモアとともに描き出した1本。インディーズ映画の登竜門・MOOSIC LAB[JOINT]2020-2021にて、グランプリと最優秀女優賞(小野莉奈)のW受賞を達成したほか、第16回大阪アジアン映画祭にも正式出品された。
拍手のなか舞台上に登場した小野莉奈、野村麻純、成瀬美希、小村昌士監督の4人小野は「(演じた)リンちゃんは私自身をあてがきして頂いて出来上がったキャラクター。自分を切り取って頂いた、アルバムのような作品です。多くのみなさんにご覧頂けてうれしいです」と喜びをにじませた。
小村監督も、「小野さんの持つオリジナリティーのある魅力が滲み出るキャラクターの話をつくりたいと思った」と制作のきっかけを明かした。小野が演じたのは地方のチャリティ番組でサポーターを務める女優志望の女の子・柏倉リン。演じた役柄との共通点について、「最初はわからなかったんですが、撮影が進むうちにすごく似ているなと思う瞬間がでてきました。劇中でリンちゃんが絵をプレゼントして、周りの人から引かれてしまうというシーンがあるんですが、実は私もよく人に絵をプレゼントするんです。それに喜んでもらえると思ったことでちょっと引かれることもたまにあるので」と明かすと場内からは笑い声が上がった。「チャリティーサポーターの衣装が重くて、撮影がとにかく大変でした。ただ映画を観るとそんな苦労も忘れるくらいインパクトのあるシーンになっていて驚きました」と現場での苦労についても振り返った。
舞台挨拶にはほかに野村麻純・成瀬美希も登壇。野村は、テレビ番組のメイク担当という役柄。「いつもローラースケートに乗っているという役柄なので、物凄く練習しました。撮影現場でも練習していたら共演者の川晴樹さんに見られて恥ずかしかったです」と振り返る。成瀬は出演とともに劇中のテレビ番組のセットの美術も担当したという。「ローカルのテレビ番組特有のお金をかけていない感じを心がけました」と美術のこだわりについて述べた。
最後に小村監督が「映画館で観て頂くことを一番に意識してつくった作品。映画館で得体の知れない感覚になってもらえたらうれしい」と述べ、舞台挨拶は終了となった。
『POP!』は新宿武蔵野館、シネ・リーブル梅田ほかにて上映中。新宿武蔵野館では三木聡、今泉力哉らをゲストに迎えたトークイベントも開催予定。
映画『POP!』
12月17日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
<出演>
小野莉奈 三河悠冴 小林且弥 野村麻純 菊田倫行 木口健太 成瀬美希 中川晴樹
監督・脚本・編集:小村昌士
音楽:Aru 2 エグゼクティブプロデューサー:井上義久 企画・プロデューサー:辻村草太 企画協力:直井卓俊 撮影:千田瞭太 照明:堅木直之 録音:中村未来 衣装:佐伯勅 ヘアメイク:吉田冬樹 助監督:川名正人 ラインプロデューサー:萩原里枝 スチール:内田有香 製作:FLaMme 制作:2G FILM / YAMATON PRODUCTION 配給宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト 配給協力:ミカタ・エンタテインメント 2021年|日本|カラー|86分
(C)2G FILM