「九州女子翼」、アコースティックレターライブ出演による成長も加速し、充実したソロ、コーラスの歌声を堪能

 九州発のガールズグループ九州女子翼が5月12日(木)、AKIBAカルチャーズ劇場主催の「アコースティックレターライブ」の5月公演に出演。先月より本格参戦の花音を含めた5人体制にて、ソロステージ、5人ステージともに、厚みと張りのある見事な歌声を披露してくれた。

 今回は初めて、手紙の朗読を影ナレではなく、鈴川瑠菜がステージ上に現れて生披露。多少緊張した面持ちではあったが、見事大役を果たし、期待への本編へとつないでくれた。

 その本編は冒頭から充実したもので、5人編成でのコーラスは前回のステージを超える厚みのある歌声を会場に響かせ、中でも詩絵里の歌声――重心が下がり安定度の増した――は素晴らしく、この一年を通して出演してきた本ライブにおける進化を体現しているかのよう。続いて歌唱された、詩絵里ソロによる2曲も魅惑的で、1曲めは低音を響かせた歌い方で、2曲めは優しく、そしてビブラートを活かしたハイトーン寄りの声質というように、曲に合わせた声質、歌い方の使い分けは熟練の域に達したよう。

 女子翼の持ち歌「fruits music2」の曲振りは今回も花音で、必死というか一所懸命というか、熱心に曲につながるトークを展開(笑)。メンバーからの突っ込みが始まるという微笑ましい展開も見られたが、最後まで熱い女の本領を発揮し、その大役を果たしていた(?)。そのfruits music2の冒頭、実玖の可愛らしい雰囲気はまさに絶品スイーツ。

 続いては夢をテーマにしたエピソードコーナーで、今回は実玖が担当。アイドルになると決めた幼少時から、高校一年でI’S9に加入するまでの経緯を(映画『私、アイドル辞めます。』の取材でも語っていた)、情感たっぷりに話していた。それを受けて、花音のソロが披露されるが、前回の衝撃は多少薄れたものの(笑)、曲に必死にくらいつき、最後まで聴くものを飽きさせない熱い歌唱を披露してくれた。

 次のエピソードトークは、卒業をテーマに鈴川瑠菜が担当。学生生活と女子翼の活動は、かなりの困難を伴い、挫けそうになることもあったそうだが、そんな中にあっても、親友からの言葉によって、無事に卒業までこぎつけたのだという。今振り返ると、その友の存在の大きさを実感するとともに、「卒業してよかった」と改めて思っているという。そんなエピソードを受けて披露された山本愛理のソロは素晴らしく、声の強弱、高低、ロングトーンなどなど、種々のテクニックを駆使した安定度の高い歌声が楽しめるものとなっていた。

 詩絵里&鈴川のコーラスは、回を重ねるごとに進化・充実していくさまが、耳に取るように分かり、低域を再現する詩絵里、高域を担当する鈴川の歌声は綺麗に融合し、情感たっぷりなメロディを届けてくれた。最後は5人編成で、厚みのあるコーラスにて終了。

 さて、次回のアコースティックレターライブは6月9日、ロックの日に開催。春公演ラストとなるだけに見(聴き)逃せないだろう。

●九州女子翼の東京遠征の主な日程
6月9日(木) アコースティックレターライブ @AKIBAカルチャーズ劇場
6月10日(金) エモい女子翼 第三片 @池袋スペースemo
6月11日(土) アイドルCAMP in SHINJUKU @新宿BLAZE
6月12日(日) 定期公演 第五十片 @AKIBAカルチャーズ劇場
6月13日(月) 空と海と青 @AKIBAカルチャーズ劇場

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