SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022の国際長編部門に、日本映画では唯一選ばれていた映画『とおいらいめい』。
東京で半年以上のロングランヒットとなった『ベイビーわるきゅーれ』で初主演し、ドラマ「生き残った6人によると」にレギュラー出演中の髙石あかり、ドラマ「半沢直樹」の吹越ともみ、日仏合作『MINORI』でフランスで話題になった田中美晴がトリプル主演を務め、人類の滅亡を前にゆっくりと家族になっていく姉2人と腹違いの妹を描く。
8月27日(土)~9月23日(金)に池袋シネマ・ロサにて4週間レイトショー公開されるのを前に、本作で長編映画初主演の吹越ともみのオフィシャルインタビューが届いた。
――吹越さんご自身はご兄弟はいますか? 演じた長女・絢音にどのように臨みましたか?
弟がいるので、私も長女に当たります。絢音は私と全然遠くなくて、いわゆる長女にもたれるイメージと私が日々感じてきたこととかを総合的に二人との距離感とかを出せたらいいなと思って臨みました。
――全部自分で抱え込み、妹にも弱みを見せない役を演じるにあたり、工夫した部分はありますか?
私も実際長女なので、長女として感じてきたことを割とそのまま出しました。(次女)花音への距離感と音との距離感が違うので、例えば(三女)音を演じる(髙石)あかりちゃん自身のSNSをフォローしないだとかは工夫しました。あとは本当に空気感で作っていきました。
――三女・音役の髙石あかりさんと、次女・花音役の田中美晴さんとご一緒していかがでしたか?
私は2人が本当に可愛くて幸せでした。そもそも「3姉妹」っていうワードにときめいてオーディションに応募しています。女の子って、揃えば揃うほど魅力が増すと感じていて、3人のシーンは、その場にいれるだけでうれしかったです。
――一番難しかったシーンはどこですか?
花音と喧嘩するシーンです。私自身が、私生活で怒りはするんですけれど、声を荒げることがないので、ああやってちゃんと向き合って言い合ってというのがすごく難しかったです。台本には最初の1~2文しかなかったので、ほぼアドリブで、音ちゃんが降りてくるまで喧嘩で繋がなくてはいけないという撮影でした。
――監督のこだわりを感じたことはありますか?
間をすごく大切にされる監督だったので、ゆっくりちゃんと感じながら演じました。
――完成した映画をご覧になった感想はいかがでしたか?
大橋監督っぽいと言いますか、あったかい中にも絶望があって、静かなんだけど燃えているというか、そのような情熱を感じました。
――本作の見どころはどこだと思いますか?
3姉妹と、それを取り巻く人たちのキャラクターも面白かったり、本当に様々で、観てくださる方にも自分だったらどの立ち位置かなとか、3姉妹だったら私はこのタイプかなだとか、そういう見方をしてもらっても楽しいかなと思います。
――読者にメッセージをお願いします。
あかりちゃんと美晴ちゃんがかわいいのはもちろんなんですけれど、世界の終わりというテーマでありながらも、日常が大切だということを私もこの映画で学ばせていただきました。映画が進むにつれ、静かな絶望が迫ってくるんですけれど、そのギャップといいますか高低差をぜひ映画館で楽しんでいただければと思います。
映画『とおいらいめい』
8月27日(土)~9月23日(金)池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開
【イントロダクション】
世界は簡単には終わらない
姉2人と腹違いの妹が、人類の滅亡を前に
ゆっくりと家族になっていく姿を描く
東京で半年以上のロングランヒットとなった『ベイビーわるきゅーれ』で初主演し、8月9日から放送のドラマ「生き残った6人によると」にレギュラー出演する髙石あかりの主演作『とおいらいめい』の公開が決定!父の死をきっかけに腹違いの姉2人と初めて共同生活をすることになり、1人で抱え込みながらも、時に10代らしい天真爛漫さも見せる三女・音役を繊細に演じる。
彗星の衝突による人類の滅亡を前にシェルターの個室の設計を担当し、暴力によるシェルター強奪の危険と隣り合わせの日々を送る長女・絢音役で、ドラマ「半沢直樹」の吹越ともみ、妻とうまくいっていない妻子持ちの小学校の同級生・良平と再会する次女・花音役で、日仏合作『MINORI』でフランスで話題になった田中美晴がトリプル主演を務め、日が没むまでの一発勝負の12分もの長回しに挑んだ。
世紀末(1999年)と彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った現在(2020年)の二つの「世界の終わり」を舞台に、ばらばらだった三姉妹がゆっくりと家族になっていく姿を描く本作は、日本はコロナ禍で、ウクライナはロシア軍の侵攻でシェルター等で過ごすという、絶望感すら感じる2022年の今に奇しくもぴったりの題材だが、原作は、2004年上演の舞台。
当時主演して、『カメラを止めるな!』の主人公の妻役で大ブレイクしたしゅはまはるみと、舞台版の作・演出を担当し、本作の撮影監督を務めた長谷川朋史及び、映画『イソップの思うツボ』などに出演の藤田健彦が結成した自主映画制作ユニット「ルネシネマ」が、映画化を企画。しゅはまは長女・絢音と次女・花音の母役で、藤田は三女・音が唯一本音を話せる八百屋の店主・耕三役で出演している。
その他、花音の小学校の同級生・良平役でミネオショウ、良平の妻・恭子役で大須みづほ、1999年パートの絢音役で森徠夢、1999年パートの花音役で武井美優が出演。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 短編部門最優秀作品賞の受賞歴がある大橋隆行監督が、
「世界の終わり」でも大切なものを、瀬戸内を舞台に描く。
【あらすじ】
彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じ、家出をした長女・絢音と次女・花音と、その後生まれた腹違いの妹・音が、初めて一緒に生活することになる。
絢音は、彗星の衝突を前にシェルターの個室の設計を担当しており、暴力によるシェルター強奪の危険と隣り合わせの日々。花音は、帰郷を機に、妻とうまくいっていない妻子持ちの小学校の同級生・良平と再会。音は、未成年ながらひょんなことから飲み会サークルと出会い、飲んだ帰りに花音が良平にキスするのを目撃。
互いに踏み込めず、すれ違う三姉妹は、世界の終わりを前に、本当の家族になれるのか。
<キャスト>
髙石あかり 吹越ともみ 田中美晴
ミネオショウ 大須みづほ 森徠夢 武井美優 古矢航之介 三原哲郎 川辺純子 石橋征太郎 大田恵里圭 園山敬介 タカ海馬 荒井啓仁 舞木ひと美 藤田健彦 しゅはまはるみ
<スタッフ>
企画・製作・配給:ルネシネマ
監督・脚本:大橋隆行
原作:とおいらいめい(2004年上演舞台)
撮影監督:長谷川朋史 音楽:上久保汐李 助監督:原啓仙/渡辺喜子 録音:長沼優可/小牧将人/寒川聖美 ヘアメイク:大貫茉央/早川葵 制作:藤田健彦/大原昌典 フードコーディネーター:荒井啓仁 アクションコーディネーター:タカ海馬 ガンエフェクト:小暮法大 協力:岡山県フィルムコミッション協議会/せとうちフィルムコミッション/瀬戸内市商工観光課/備前市役所産業観光課/厚木土木事務所/相模原水系広域ダム管理事務所
2022年/日本/シネマスコープ/ステレオ/150分
(C)ルネシネマ