「九州女子翼」、新5人体制になってより一段高みへと昇った圧倒的なパフォーマンス!

 九州発のガールズグループ九州女子翼が5月14日(日)、東京での定期公演「九州女子翼定期公演 第六十一片 in TOKYO」を、AKIBAカルチャーズ劇場で開催した。ここでは主に、ライブ本編となる第三幕の模様を紹介したい。

 九州女子翼は今回、5月11日(木)から短期遠征に入っており、この日の東京定期は、大坂を経てからの遠征ラストとなるもの。東京では、ステージの数こそ少なかったものの、定期で魅せるパフォーマンスは、明らかに前回4月度のそれを上回る圧倒的熱量を放っており、全編を通してこれまでの最高を更新する圧巻の出来栄え。

 今回の東京定期は、サブタイトルに「Fly to the Zepp」とついているように、年末に開催の決まったファーストワンマンへ向けた総決起集会的な意味合いも持っているようで、一幕目は未見ながら、二幕目のカバー曲コーナーでは、その熱量が明らかに上がっているのが感じられ、その熱がパフォーマンスをより高みへと引き上げているのが分かるものとなっていた(もう長年歌い続けてきた楽曲のような馴染みもあった)。冒頭のタオルぶん回し曲(カバー曲)には、旧7人時代のアプガを彷彿とさせる“圧”“楽しさ”“賑やかさ”が感じとれた。

 そして、三幕目では、7月発売のフォースアルバムの冒頭に収録されている新SE(オーバーチュアー)を初披露。「Satellite Parade」と題されたそれは、当初記者は、作詞という表記があることもあって、SEとは思っていなかったのだが、女子翼初の歌唱入りのSEとなり、登場パフォーマンスに加えて、これから始まるステージの、歌唱への期待を、さらに高めてくれる効果を発揮してくれているように感じた。

 そうして始まった三幕目は、「Star Seeker」からスタートだ。ソロパートでは、それぞれのメンバーの歌声が今まで以上にはっきりと、より力強く聞こえてくるようになり、まるで歌声が、メロディが、聞くものの体に直に沁み込んでくるよう。個が強くなれば集もより強い光を放つようになり、斉唱部分では、声が綺麗に重なりあい、より厚みの増した素敵な仕上がりとなっていた。中でも詩絵里の歌声は量感が増し、会場を満たし尽くすような剛毅な浸透力。

 また、昨年春加入の花音の進化も著しい。まさに覚醒したと形容できるほどの圧倒的な存在感を放っている。ダンスパフォーマンスの切れ味はマシマシで斬鉄剣のようでもあり、そこにパワフルになった歌声が合わさり、まさに女子翼の“一翼”を担う歌姫たる成長を遂げている。

 実玖の成長もすごい! パフォーマンス中の表情はさらにキュートさが増し、まるで無双状態。声に芯が通り、愛らしい表情は会場を魅了し、ファンを煽る的確なコールはさらなる盛り上げを牽引している。実玖主演のミュージカルを見ているようだ。

 鈴川瑠菜は、アコレタ(アコースティック・レター・ライブ)やTIFでのダンスイベント出演を経て歌唱力・表現力が大幅に成長しているが、その自信がさらなる進化を促しているようで、ライブスタアとも形容できる存在感を発揮。声には力強さと繊細な抑揚が感じられ、ソロパートではまるでソロコンを見ているような感覚に陥ってしまうほどだ。

 4月加入の新メンバー木城杏菜の成長も見逃せない。お披露目当初より、アイドル活動未経験者? と思えるほどの高いパフォーマンスを発揮していたが、それから一か月、5人でのフォーメーションはより一体感が増し、重層的・有機的なものとなり、事務所が描いている5人体制でのステージパフォーマンスの完成形に、限りなく近づいているようだ。

 なお、今回の定期では、「fruits music」(fruits music 2)の現体制ver「fruits music rainbow」も披露された。メンバーの特徴(?)を歌った部分に変更が入り、今の5人の特性を反映した歌詞になっている。セカンドアルバム「RED STYLE」記載の歌詞と見比べて見ても面白いかもしれない。それにしても、ITRには“7”という数字は強い縁があるようだ。

 さて、次回東京定期は6月11日(日)開催が発表された。加えて、夏のフェスについても、TIF2023に引き続き、「SEKIGAHARA IDOL WARS」(7/22~24)、「SPARK 2023」(7/15~17)への出演も明らかになった。その他、6月3、4日には台湾遠征、6月24、25日には北海道遠征(対バン、北海道定期!)もあり、冬のファーストワンマンへ向けて、その活動にはより力強い羽ばたきが感じられるようになるだろう。

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