「愛すること」を描く話題作『ホゾを咬む』が、3ヵ月にわたるロングラン上映決定。合わせて監督の旧作も上映

 短編『ボクには時間がある』が台北サブトロピカル・インディペンデント映画祭や、アメリカ2024オールウェイズ・レイトTVムービー・アワーズ最優秀短編部門・最優秀短編監督部門に入選した髙橋栄一。彼の初長編監督作品『ホゾを咬む』が、3ヵ月にわたってロングラン上映されることが決定した(1月22日から高円寺シアターバッカスにて)。

 脚本・編集も、髙橋自身が担当。主人公のハジメがある日、仕事先の近くの街で普段とはまったく違う格好の妻を見かけたことから、物語は始動する。だが妻は「外出していない」と言い張る。だがそれを素直に信じることができないハジメは、家に隠しカメラを設置することにする。私は「愛すること」と「信じること」は隣り合っているものであると考える性分だが、ハジメはそうではないようで、いわば「自分の愛を自分で確認したいがために」、妻を監視する。そこにさまざまな登場キャラクターによる、複雑怪奇な人間模様が絡むのだが、展開は一見、思いのほか平穏。モノクロの画面、たんたんとした口調でつづられてゆく。その色合い、“間”も含めての世界を味わうべき一作であると感じた。

 昨年12月に新宿K’s cinemaで封切りされてから、全国で順次公開中の『ホゾを咬む』だが、今回のロングラン上映によってさらに脚光を浴びることは間違いない。シアターバッカスではまた、「髙橋栄一監督特集上映」と題して、監督の過去作品群も上映される。また、『ホゾを咬む』はシアターバッカス以外にも横浜ジャック&ベティで1月20日~26日、元町映画館で1月27日~2月2日に上映される。

映画『ホゾを咬む』

2024年1月22日(月)より高円寺シアターバッカスにてロングラン上映(3ヶ月)

横浜ジャック&ベティ 1月20日(土)~1月26日(金)
元町映画館 1月27日(土)~2月2日(金)

<キャスト>
ミネオショウ 小沢まゆ
木村知貴 河屋秀俊 福永煌 ミサ リサ 富士たくや 森田舜 三木美加子 荒岡龍星 河野通晃 I.P.U 菅井玲

<スタッフ>
脚本・監督・編集:髙橋栄一 プロデューサー:小沢まゆ 撮影監督:西村博光(JSC) 録音:寒川聖美 美術:中込初音 スタイリスト:タカハシハルカ ヘアメイク:草替哉夢 助監督・制作:望月亮佑 撮影照明助手:三塚俊輔 美術助手:塚本侑紀 菅井洋佑 制作助手:鈴木拳斗 撮影応援:岡上亮輔 濱田耕司 小野寺ひかり 長島貫太 秋田三美 小沼美月 音楽:I.P.U 整音・音響効果:小川武 楽曲提供:小川洋 劇中絵画:「生えている」HASE. 宣伝デザイン:菊池仁 田中雅枝 本編タイトルデザイン:山森亜沙美 宣伝写真:moco DCPマスタリング:曽根真弘 製作・配給:second cocoon 配給協力:Cinemago 海外セールス:Third Window Films 文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
2023年/日本/4:3/モノクロ/108分/DCP/5.1ch
(C)2023 second cocoon

公式サイト
https://www.second-cocoon.com/work/hozookamu/