九州女子翼の昨年12月度の東京定期公演の、第一幕めの模様を紹介したい。この日の公演は、2023年の総集編という構成で、通常二幕目で行われているカバー曲コーナーが拡大され、カバーコーナーと、持ち歌で行われるライブ本編の、二幕の演目となっていた。
総集編ということで、第一幕目では、2023年の一年間にカバーしてきた楽曲で再構成された内容となっていたが、その完成度は一段と上がり、かつてのアコースティックレターライブを想起させる出来栄えに。5人全員での歌唱から、ソロ、デュエット、トリオと、多彩な組み合わせが披露され、それぞれで、メンバー個々人の特色がより発揮されていたのが印象的。中でも、木城杏菜のソロでは、高域の澄んだ清らかな歌声が魅力で、歌詞がより聞き取りやすくなっていた。
花音も加入からもうすぐ2年となるが、声の通りも安定度も格段にアップし、カバーコーナーの目指す表現力の向上を体現しているかのよう。詩絵里は、その歌声にさらに磨きがかかり、鈴川瑠菜は声の太さ、伸びが成長し、実玖は表現力、表情が深化しているのが如実に感じられた。
終盤に披露される、定期公演限定の2曲についても、持ち歌であることはもちろんなのだが、カバー曲の歌唱による進化・成長がより発揮され、その賑やかさ、楽しさ、喜びがさらに強く感じられるような、格別の出来栄えとなっていた。
●「九州女子翼1st one-man live “TAKE WING”」
2024年3月17日(日)開催
時間:開場16時~/開演17時~
会場:Zepp Fukuoka