1970年に亡くなったフランスの映画監督で“映像詩人”の異名をとるアルベール・ラモリスが遺した傑作2作品が、4Kデジタル修復のうえ、11月14日からシネマート新宿ほかにて2本立てで公開される。

『赤い風船』は1956年のカラー作品。短い時間の中にポップでキャッチーな要素が詰め込まれていて(ストーリーも風景も音楽も)、第29回アカデミー賞脚本賞、第9回カンヌ国際映画祭短編パルム・ドール賞、1956年度ルイ・デリュック賞などいくつもの賞に輝いたのもうなずける。セリフがほとんどないのもこの場合は効果的であり、風船の赤とパリの街並みのコントラストも美しい。風船が動物のようになついてくるところ、少年が空高く上昇するラストシーンなどは、1956年の時点では驚天動地のアイデアだったのではないか。
1953年のモノクロ作品『白い馬』は、南仏のカマルグ地方が舞台。白いたてがみを持つ馬と、漁師の少年との、いうなればコラボレーションが描かれる。「どうやって演技を付けたのだろう」と驚かされる馬の動き、まさかの結末まで、心を引っ張られる。
また、今回の4Kデジタル化には、両作品に役者として登場する息子のパスカル・ラモリスも協力している。当時はあどけない少年だった彼も、いまでは父アルベール監督を知る貴重な生き残りのひとりだ。「フレーム、構図、色彩、ショットの質など、父が自らに課した要求をよく理解している」と語る彼のこだわりも感じながら、この古典2作品を鑑賞したい。
映画『赤い風船 4K』『白い馬 4K』
11月14(金)より シネマート新宿 ほか全国順次公開
『赤い風船 4K』 4K版日本初公開
『白い馬 4K』 4K版日本初公開
『小さなロバ、ビム 4K』 日本劇場初公開
『素晴らしい風船旅行 4K』 4K版日本初公開
『フィフィ大空をゆく4K』 4K版日本初公開
配給:セテラ・インターナショナル