映画『愛がきこえる』、「EXO」のメンバー“レイ”としても活躍するチャン・イーシンが父親役。中国で初登場1位を獲得した感動作が日本公開

 ろう者のシングルファーザー・シャオマーと娘・ムームーの物語。シャオマーの生きがいは7歳のムームーのことだけ。「娘の声はきっと、世界で一番きれいなはずだ」と想像しながら、日々を堅実に過ごしている。ムームーは父親のことが大好きだが、経済的事情のため学校には通うことができていない。

 そこで別れた妻が登場する。娘には普通の生活をさせてやりたい、だからこちらで引き取りたいというのだ。そこから親権を争う裁判となり、元夫婦は娘をめぐってもめることになる。「俺がもっと稼げたら娘の普通の生活ができるのに」ということだろうか、シャオマーは、とある好条件の「職場」に移る。それはハンディキャップのある者を巧妙に利用して彼らに犯罪をさせる、非道そのもののプロジェクトであったのだが、ここからの展開は相当にスリリングで、サスペンス的展開が一気に濃くなる。

 が、なにをやろうが娘にとっては愛する父であり、父も根はまじめなのだ。そのまじめさのベクトルが、非道な奴らに悪用されてしまった。本来なら犯罪とは無縁であるはずの彼が……。そこがこの映画に苦みというか酸味をもたらしている。ほか、描き方が「入れ子構造」になっている点にも目を見張った。「たんなる感動ものにしないぞ」という制作側の声がきこえてくるかのようだ。

 監督は『あなたがここにいてほしい』のシャー・モー。シャオマー役にはアイドルグループ「EXO」のメンバー“レイ”としても活躍するチャン・イーシンが扮する。

映画『愛がきこえる』

2026年1月9日(金) 全国ロードショー

監督:沙漠(シャー・モー)
出演:张艺兴(チャン・イーシン) 李珞桉(リー・ルオアン)
原題:不说话的爱|英題:MuMu|
2025年|中国|中国語|111分|ビスタ|カラー|5.1ch|
日本語字幕:本多由枝
配給:マーチ
(C) CKF PICTURES (Ningbo) Co., Ltd. / iQIYI Pictures (Beijing) Co., Ltd. / Shanghai Tao Piao Movie & TV Culture Co.,Ltd.

公式サイト
https://www.march.film/aigakikoeru