映画『時のおと』、「あたかもその街に一緒に住んでいるかのような感覚になる新しい街の映画」という評にもうなずける、気鋭監督の最新作

 「音」をテーマにしたオムニバス形式の作品といえばいいか。福井県出身で、デビュー作『轟音』が世界の映画祭に選出。俳優としても活動する片山享監督の最新作である。

 福井市、小浜市、南越前町、鯖江市、勝山市の全面協力を得て制作されたとのことだが、あいにく私は福井県に足を運んだこともなく、福井弁になじんだこともない。なので必然的に自分の故郷の街並みなどを思い出してみることになるのだが、見ていくうちにどんどん「なじんだ」。温かみがあり、なごみがある。生きている以上、毎日大なり小なりの問題があり、それを解決していく必要もある。学校の仲間との楽しい毎日もいわば「期間限定」で、その先には次のステップに進むための、たとえば受験などが待ち構えている。そういった意味では人々の「刹那」と自然の「悠久」が溶け合った作品でもあると感じた。

 出演は福井県出身の津田寛治、上のしおり、笹木奈美、窪瀬環、千馬龍平など。1年をかけて撮影したというだけあって、四季のコントラストも印象に残る。福井に足を運びたくなる映画だ。

映画『時のおと』

2026年1月31日(土)、ポレポレ東中野にて公開

監督・撮影・編集:片山享 プロデューサー:宮田耕輔 植山英美 脚本:片山享 Kako Annika Esashi 録音:杉本崇志 坂元就 整音:杉本崇志 録音助手:水上幸彦 カラリスト:田巻源太 編集協力:秦岳志 スチール:坂本義和 三味線指導:杵屋禄宣 もも 英訳:服部きえ子 海外セールス:ARTicle Films 制作プロダクション:ハナ映像社 製作:ふくいまちなかムービープロジェクト 協力:福井市 小浜市 南越前町 鯖江市 勝山市 企画:福井県
(C)ふくいまちなかムービープロジェクト

公式サイト
https://www.tokinooto.com/