映画『子供はわかってあげない』、完成披露上映会を実施。主演・上白石は「この作品が皆さんとって小さな夏休みのようなものになれば」とアピール

 全人類待望の夏休みが帰ってくる!?! 数々の漫画賞で話題を呼んだ田島列島の大傑作コミック、待望の映画化! 『横道世之介』沖田修一監督 最新作。水泳×書道×ガールミーツボーイ×アニヲタ×家族×迷!?探偵×本当の父探し×元教祖=まさかの超 青春映画。主人公・美波を演じるのは上白石萌歌。「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」(19/NTV)、「いだてん~東京オリムピック噺~」(19/NHK)、「教場Ⅱ」(21/CX)など話題作に出演。相手役のもじくんこと門司役には、超新人ながら石井裕也監督『町田くんの世界』(19)主演に大抜擢され、今年は『花束みたいな恋をした』(土井裕泰監督)、「ドラゴン桜」(21/TBS)に出演するなど、今大注目の若手俳優細田佳央太。美波が幼い時に離婚し、行方がわからなくなってしまった実父の友充役に豊川悦司。もじくんの兄であり、ストーリーの鍵を握る探偵役に千葉雄大。美波の母親である由起役に斉藤由貴。美波の育ての父には古舘寛治。実力派の名優陣演じる大人たちが物語をカラフルに広げる。

 原作は、第24回手塚治虫文化賞・新生賞を受賞、また「マンガ大賞2015」2位や数々の漫画賞を受賞した田島列島の「子供はわかってあげない」。軽やかで味わい深く、おとなの気づきが多いと幅広い層に熱く支持されている。

 監督は、『南極料理人』『横道世之介』など、手がけた作品たちが愛され続け、新作が待ち望まれる沖田修一。ユーモアあふれる、あたたかい人間ドラマを描いてきた沖田監督が、初めての漫画原作の映画化で、10代の不器用に揺れる心を、まっすぐ描き出す。美波の感情が高まるクライマックスは沖田監督の新境地となる。夏を失ってしまった2020年。今だからこそ届けたい、ニッポンの夏休み! あぁ、夏休み。
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 この度、映画の完成を記念して、完成披露上映会を開催! 一般のお客様に向けて特別に先行上映を行ったほか、上映前には主演の上白石萌歌をはじめ、豪華キャスト陣が登壇!映画の見どころや撮影時を振り返るエピソードが盛りだくさんの舞台挨拶を行った。

 拍手喝采の中、会場に登壇したキャスト・監督一同。主演を務めた上白石萌歌は「本来昨年公開予定だったこの作品が、無事にやっと皆さんに見てもらえるということでとても嬉しいです」と、細田は「この作品を皆さんにやっと届けられるんだという喜びでいっぱいです。本当に楽しんでいってもらいたいです」と、豊川は「僕も本当に公開を待ちわびていた作品なのでとても嬉しいです」と、千葉は「お客様がいる中こうして舞台挨拶させてもらえるのが久しぶりだし、この作品はとても大好きな作品なのでとても嬉しいです」と、沖田は「やっと今日皆さんの前で映画を上映できることがとても嬉しいです」とそれぞれ挨拶した。

 この作品で10代最後の夏を過ごした上白石は「私は元から沖田監督の大ファンで、まさか自分が沖田監督の世界で生きられるとはという想いだったので、その嬉しさを噛み締めつつ、今作で水泳選手の役が三作品目でそれぞれ泳法も違くて、自分の女優人生は個人メドレーのようだなと勝手に思っていました。肌を真っ黒に焼いて髪もバッサリ切って、10代最後の夏、宝物のような時間を過ごさせてもらいました」と述懐した。

 細田は上白石との共演について「実は撮影中あまり真面目な話はしていなくて(笑)。ほとんど雑談みたいな感じでした。“長回しのシーン緊張するね“とかそんな感じです(笑)」と、これに対し上白石は「クランクインの日に4分くらいの長回しのシーンから始まったので、そこでキャスト・スタッフのみなさんと一体感が生まれましたし、このシーンを撮り終えたらこの作品は大丈夫だ、と思えるような感じでした」と語った。

 豊川は「最初に原作のコミックを呼んだ時に本当に面白い作品だなと思っていて、そのあと脚本を呼んだ時に、瑞々しくって切なくって、こんなおじさんでも青春を感じてしまうくらい(笑)。特に最後のシーンなんかは思わずジーンとしてしまうような、そんな素晴らしい作品だと思ったので、喜んで参加させてもらいました」と、脚本段階から作品に惚れ込んでいたことを明かした。娘役の上白石との共演については「僕も萌歌ちゃんくらいの娘がいるので“これ父親にとっては理想だよね”とか思いながら撮っていて、まるで夢のような時間でした(笑)」と話し、これに対し上白石は「予告映像でもちらっと見られるんですけど、豊川さんがブリーフパンツ?(笑)、ブーメラン水着か(笑)を履いているシーンがあって、そんな豊川さんの貴重な姿も見て欲しいですね」と本作で豊川が見せる意外な姿をアピールした。

 細田と兄弟役を演じた千葉は「佳央太君とはこの作品が初共演で、そのあとすぐにまたドラマで兄弟役として共演していたので、2019年は佳央太君と共にあったと言っても過言ではないくらい(笑)」と話し、細田は「僕にとっても本当のお兄ちゃんのような存在なので嬉しいです」とお互い目を合わせながら会話し、まるで本当の兄弟かのような仲の良さを披露した。

 作品にちなんで“忘れられない夏の思い出・夏の冒険“を聞かれたキャスト一同。千葉は「僕は大学生のころに青春18きっぷで東京から広島まで行ったことがあって、途中で漫画喫茶に泊まったりして、それが今思い返すとすごい青春だったなって思いますね」と、豊川は「役者になろうと思って大学辞めて東京に出てきたんですけど、ちょうど夏前くらいに貯金も使い果たしちゃって(笑)一文無しのまま過ごしたあの夏が忘れられないですね。友達を家の前で日が暮れるまでずっと待っていたり、公園の水道の水を飲んだり(笑)。本当に暑かったですね、あの夏は」と驚きのエピソードを披露。

 細田は「小学生の夏休みのとき、いつも学校があるせいで見られない時間帯のテレビを見られるのがすごく好きで。夏休みのテレビの時間だけは少しだけ大人の世界に踏み込んだような気がしていて(笑)それが夏の思い出ですね」と、上白石は「小学生の時に、それこそ水泳を習っていたんですけど、夏休みに水泳の夏期講習があって、そこに毎日早起きして行って帰ってっていう生活が夏の思い出ですね。水泳教室から帰った後にかき氷を食べたりして。そんな経験が今こうやって役に活かされているのがとても嬉しいし、やっていて良かったなと思います」とそれぞれの夏の思い出を披露した。

 最後に上白石が「撮影から約2年が経ちまして、作品自体もちょうどおいしく熟した頃にやっと皆さんに届けられることになりました。この作品がみなさんにとっての小さな夏休みのようなものになればいいなと思っております。本当に我ながら素晴らしい作品が出来たなと思っているので、是非楽しんでご覧いただければと思います」と挨拶をし、大盛況のまま舞台挨拶は幕を閉じた。

 なにげに「ワケあり」だったりする人々の事情も、ゆるやかに優しく受け止めていく。じんわり味わい深い余韻とともに、明日に向かう勇気がわいてくる珠玉のハートフルムービー『子供はわかってあげない』は8月13日(金)テアトル新宿先行公開、8月20日(金)全国公開!2020年失った夏を取り戻そう!

《ストーリー》
高校2年、水泳部女子の美波(みなみ)はある日、書道部男子のもじくんとの運命の出会いをきっかけに、幼い頃に別れた父親の居所を探しあてる。何やら怪しげな父にとまどいながらも、海辺の町で夏休みをいっしょに過ごすが……。心地よい海風。爽やかに鳴る風鈴。…超能力!? そして、初めての恋に発狂しそう! お気楽だけど、けっこう怒濤の展開。誰にとっても、宝箱のような夏休み、はじまりはじまり~。

映画『子供はわかってあげない』

8月13日(金)テアトル新宿先行公開、8月20日(金)全国公開!

上白石萌歌 細田佳央太 千葉雄大 古舘寛治/斉藤由貴/豊川悦司
監督:沖田修一 脚本:ふじきみつ彦 沖田修一 音楽:牛尾憲輔 原作:田島列島『子供はわかってあげない』(講談社モーニングKC刊) 企画・製作幹事:アミューズ 配給:日活 制作プロダクション:オフィス・シロウズ
(C)2020「子供はわかってあげない」製作委員会 (C)田島列島/講談社

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