「Saltie」、まさに“NAKED SOUL=むきだしの魂”。S・ワンダーとも共演歴のある超実力派シンガーが、凄腕メンバーと共にバースデイ・コンサートを開催

 楽曲「Thank You」が、人気テレビ番組『キングオブモルックのモルック大作戦!!』のエンディング・テーマに採用(2021年7月よりTOKYO MXで毎週金曜に放送)。自身のルーツ音楽に焦点を当てた『NAKED SOUL~The BEST COLLECTION 2020~』もロングセラー中のSaltie(ソルティ)が8月25日、渋谷・JZ Bratにてワンマンライブ「Saltie Birthday Live! ~the Sound of Beauty~」を行なった。

 十代の頃に伝説の名歌手・亀渕友香と出会い、2006年にアルバム・デビュー。R&B~ソウル・ミュージックに強く魅せられ、スティーヴィー・ワンダーのサマーソニック公演にもコーラスのひとりとして参加。デュエット曲にも抜群の冴えを示し、南佳孝、横山剣(クレイジーケンバンド)、つのだ☆ひろ等、錚々たる顔ぶれとの共演ナンバーも発表している。力強いけれど決して妙な力みを感じさせないシャウト、日本語で歌っても英語で歌っても変わることのない滑らかさ、卓越した選曲センス、聴いていて実に気分のいい歌い手である。

 共演メンバーは星川薫(ギター)、大山泰輝(ピアノ)、金子隆博(キーボード)、六川正彦(ベース)、吉岡優三(ドラムス)、佐野聡(トロンボーン、フルート、ハーモニカ)。皆、グル―ヴの達人といえる顔ぶれだ。“寺内タケシとブルージーンズ”や“Dr.K Project”に在籍経験のある星川のうねるようなカッティングやオブリガートやスライド奏法、米米CLUBやBIG HORNS BEEでも活動する金子の躍動的なキーボード・プレイやコーラス等がガッチリとかみ合う。

 選曲は『NAKED SOUL』からのナンバーを中心に、初フル・アルバム『Spice Of Life』からの「Shine」「Regret」、ボツワナとイタリアのJ-POPチャートのストリーミングで第1位になったという「Perfect」、金子をフィーチャーした「限界を決めるのは誰だ?」(NHK BSプレミアムで放送されたドラマ「PTAグランパ!」の挿入歌)、敬愛するアレサ・フランクリンの「ロック・ステディ」、さらにこの日が初披露となった“日本のソウル・ヴォーカルの草分け”朱里エイコのカヴァー「ノット・ア・リトル・ガール・エニモア」(リンダ・ルイス『愛の妖精』のタイトル曲でもある)等を、なごやかなMCをはさみつつ堪能させてくれた。大山のピアノだけをバックにした「ここにきて」、ドラマティックなブレイク(休符)部分を持つゴスペル調ナンバー「愛は」も圧巻のひとことに尽きた。

 バースデイ・コンサートということで、中盤ではバースデイ・ケーキも運ばれた。コロナ禍なのでローソクの火の吹き消しや、オーディエンスも一緒に「ハッピーバースデー」を歌うという趣向はなかったが、その場に流れる幸せな空気は誰もが共有できたのではないかと思う。

 さらに、Saltieは嬉しいニュースとして、2022年に公開される島田陽子・榎木孝明の共演映画に「花束」が採用されることを報告。アンコールに「Thank You」を熱唱し、さらなる活動を約束してライブを締めくくった。

http://www.saltievo.com/