「九州女子翼」、歌唱力を超大幅にアップデートし、まさに極上と言えるアコースティックライブを披露

 九州発のガールズグループ 九州女子翼が1月27日(木)に、AKIBAカルチャーズ劇場主催のライブイベント「アコースティックレターライブ」に出演。今回から冬公演のスタートということで、彼女たちは地元での練習に加え、前週の1月22日からは東京大遠征を行い、各地での対バンライブへ精力的に出演。いざ、満を持してアコースティックレターライブ……に臨むはずだったのだが、直前にバンドメンバーに新型コロナの陽性者が出てしまった関係で、急遽出し物を変更。2部構成のカバー曲集という体裁で本イベントに出演することになった(練習は別々に行っていたため、女子翼は濃厚接触者とはなっていない)。

 1部はこれまでのアコースティックレターライブで歌唱した曲目の中から、2部は同地で行ってきた東京定期公演の2部ソロカバーコーナーで歌唱してきた曲目の中から、それぞれセレクトしての歌唱となっていたが、その出来栄えは、これまでの(アコースティックレターライブの)公演を大幅にアップデートする極上のもの。

 各々の歌唱力は、さらなる進化を感じとれる仕上がりで、確実にこれまでの公演を血肉とし、実力を向上させてきているのがよく分かった。オープニングナンバーの「世界はあなたに笑いかけている」(Little Glee Monster)は、彼女たちのアコースティック公演の定番曲とも言えるものだが、個々のパフォーマンスの向上が4人でのコーラスにさらなる厚みをもたらし、思わず聞き入ってしまうほど。表情も豊かになったし、歌詞を大事にしている様子が(今回は特に鈴川!)手(耳)にとるように分かるほど。

 詩絵里ソロは声量の強弱表現が見事だし、実玖ソロの高域の美しさが素晴らしく、山本愛理ソロは感情が迸り、休符の楽譜が見えるかのようだし、鈴川瑠菜は優しい歌い方で、前回からは一転、歌詞のひとこと一言をかみしめるような丁寧な歌唱が耳に残った。その鈴川は、避暑地のお嬢様的な雰囲気(笑)も醸し出していた。

 さて、続く2部は定期公演の2部ソロカバーコーナー的な内容に。トップバッターの鈴川は、あの名曲を、魂を静かに燃焼させながら歌唱。まるでオリジナル歌手が降臨してきたかのよう。山本愛理ソロはまさに圧巻! 歌唱・表情・ダンス、すべてのパフォーマンスが高次元で融合し、まるで山本愛理のソロコンサートに来たかのような世界観を醸成してくれた。間奏部分でのダンスのしなやかさも無敵状態。実玖ソロは天使と形容できそうな美しい歌声で、感情を迸らせながら歌唱してくれた。主演映画の公開まで一か月を切った現在、彼女の内面の充実度が感じ取れるようだ。詩絵里ソロはまた、いつも通りの歌いにくそうな楽曲を(失礼)、優しく、それでいてしっかりとした芯を感じ取れるような力強い歌声で聞かせてくれた。途中から3人が合流し、4人となって、「ありがとう~無限のエール~」(℃-ute)、「ぎゅっと手をつないで」(九州女子翼)を、より感情の表現力が増した素敵な歌声で歌唱して、今回のライブは終了となった。

 次回のアコースティックレターライブは、2月24日(木)に、AKIBAカルチャーズ劇場で開催予定。その2日後の2月26日(土)には、同じ会場にて東京定期公演も開催される。また、2月18日(金)からは、先述したように、実玖が初主演を務めた映画『私、アイドル辞めます』がアップリンク吉祥寺、イオンシネマ板橋にて1週間限定で上映される。

 さらに、今週末2月5日(土)には、地元福岡にて定期公演も開催される。そこでは、詳細は不明ながら、何やら今後の活動を占いような大きなことが発表されるという。近くにお住まいのファンはぜひ、会場に集結して彼女たちの発表を直に耳にしてほしい。

九州女子翼 https://twitter.com/ITR_KGW
実玖 https://twitter.com/itr_miku
山本愛理 https://twitter.com/itr_airi
詩絵里 https://twitter.com/itr_shieri
鈴川瑠菜 https://twitter.com/itr_luna