解体が決定した巨大団地から、猫を安全に救い出すには? 映画『猫たちのアパートメント』公開へ

 猫ブームはとどまるところを知らない。2022年に限ってもどれほどの猫登場映画が上映されたことだろう。12月23日から渋谷ユーロスペース&ヒューマントラストシネマ有楽町にてロードショー(以後全国順次公開)の『猫たちのアパートメント』は第12回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭、第24回ソウル国際女性映画祭等で賞賛された。

 監督は、『子猫をお願い』(5人の女性と、子猫の関係を描いた)も手掛けたことのあるチェ・ジェウン。この新作で描かれているのは「老朽化で再開発が決まった巨大団地」と猫と人々の関係だ。人間は新たな住居を探さなければいけないのだが、この団地にはまた、250匹に及ぶノラ猫が住んでいた。「私たちは引っ越せばいいけど、猫はどうするの?」。団地を取り壊すということは、刃物や爆発物も必要だろうし、クレーンの音や粉塵やガラスの飛び散りもすさまじいことになろう。猫はヘルメットも耳栓もマスクも靴も持っていないのだ。

 そこで有志が「猫の幸せ移住計画クラブ」を結成、一匹ずつ捕獲して移住させるしかないという考えのもと、プロジェクトを実行に移す。もちろん世の中、猫好きではないひともいるはずだが、好き派vs嫌い派の軋轢はほぼ等閑視されている。猫嫌いな人がわざわざお金を払って映画館に足を運ぶこともないだろうから、これは妥当な考えといえよう。監督によると、映画から漏れた素材もあるとのこと。一切人間の登場しない、ただ猫だけが画面を賑わせる別ヴァージョンの登場にも期待したいものだ。

映画『猫たちのアパートメント』

12月23日(金)より 渋谷・ユーロスペース、ヒューマントラストシネマ有楽町 ほかにてロードショー

監督:チョン・ジェウン
配給:パンドラ
提供:パンドラ/竹書房/キノ・シネマ/スリーピン
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公式サイト
http://www.pan-dora.co.jp/catsapartment/