アメリカ首都・ワシントンDCときいて、あなたは何を思い起こすだろうか? ホワイトハウスだろうか、ワシントン大聖堂だろうか、桜の花だろうか? 同地はまた、パンク・ロックの都のひとつであった。1980年代のパンク・シーンに迫る名作ドキュメンタリー映画『SALAD DAYS』(監督;スコット・クロフォード)が、10周年記念ディレクターズカットという形で11月16日から新宿K’s cinemaで上映される。

展開は大まかに、「DCパンク・シーンの誕生から、87年に結成された4人組バンド・フガジの成功まで」といったところか。もちろんDCパンク史に輝くバンドであるマイナー・スレット、およびメンバーが経営にかかわってきたDIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)精神あふれるレーベル“ディスコード”についてもたっぷり触れられている。一部のパンク・ロッカーが「麻薬、酒、タバコをやらない」ライフスタイル“ストレート・エッジ”をとったことに対する反響、長いものに反抗するよりも友人の死などを題材に情緒纏綿と歌う“エモコア”の到来、ブラック・ミュージック“ゴーゴー”からの影響、社会運動とのかかわりなども、実にわかりやすく描かれてゆく。
インタビュイーもイアン・マッケイ(マイナー・スレット、フガジ)、ケニー・イノウエ(マージナル・マン)、ヘンリー・ロリンズ(ブラック・フラッグ)などDCの面々から、サーストン・ムーア(ソニック・ユース)、デイヴ・グロール(ニルヴァーナ、フー・ファイターズ)まで豪華だ。タイトルの『SALAD DAYS』とは、“若かった頃”、“青二才の頃”という意味。だがこの「青くささ」、今も実に輝かしいし、パンクの素晴らしさに改めて(もしくは、初めて)酔いしれるには絶好の一作であると断言したい。
映画『サラダデイズ -SALAD DAYS- 10周年記念ディレクターズカット』
11月16日より新宿K’s cinemaにて上映
監督:スコット・クロフォード
配給:CURIOUSCOPE
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