<死>よりも恐ろしい、悪夢の始まりとは? 韓国映画の新たな名作ホラー誕生。『三日葬/サミルチャン』

 「スピード感ありすぎじゃないか」と言いたくなるカメラ・ワーク、人間の怖いと感じる帯域に全振りしたかのような効果音、数分間に一度はおびえさせるぞという意気込みが伝わってきそうなストーリー展開、どれも「あふれる本気」を感じさせる。そして「神父」の存在が利いている。このあたり、「特に教育や医療分野で教会が果たす役割は大きい」と評される韓国ならではものなのかもしれない。

 心臓外科医チャ・スンドは、心臓疾患を抱える娘のソミを自ら手術する。腕に定評のある父親が、愛をこめて娘を直そうとしたのだから、うまくいって当然なのだが、それがそうはいかなかった。手術は成功したのに、ソミは異常行動を示すようになってしまったのだ。それはもう医学では対応しようのないほど狂気をはらんだものであり、一家は祈祷師のパン神父へ悪魔ばらいを要請する。ソミは正気になったものの、帰らぬ人となり、そこから3日間にわたって葬儀が続く。この映画のタイトル『三日葬/サミルチャン』はそこに由来するのだが、その場面あたりからこの映画は新たなフェイズへと突入する。ほんのちょっとだけ書かせていただくと、ソミは本当に絶命したのか、父の娘への愛はいかなる深さのものなのか、そこが注目点となる。

 スンド役は、11年ぶりのスクリーン復帰作になるというパク・シニャン。ソミ役のイ・レは「キュートなのに怖い」絶妙な存在感を示し、祓魔師を演じるイ・ミンギもクールで不気味だ。監督・脚本はヒョン・ムンソプ。

映画『三日葬/サミルチャン』

7月25日(金)シネマート新宿ほか全国ロードショー

監督・脚本:ヒョン・ムンソプ
撮影:イ・チャンジェ
美術:キム・シヨン
音楽:チャン・ヒョクジン、チャン・ヨンジン
出演:パク・シニャン、イ・ミンギ、イ・レ、キム・ギチョン、ユン・ジョンソク

2024年|韓国|韓国語|95分|シネマスコープ|5.1ch|字幕翻訳:石井絹香|英題:DEVILS STAY|レイティング:G|配給:クロックワークス
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公式サイト
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