映画『ペンギン・レッスン』、人生を諦めた英語教師と1羽のペンギン。実話を基にした話題作

 『フル・モンティ』のピーター・カッタネオ監督が描く一作。舞台は1976年、軍事政権下のアルゼンチン。私はそれを事前に知って、ある程度当時のアルゼンチンについて予習してから見た。とにかく発言ひとつによって、いつ誰が消されるかわからない世の中であることが伝わってきた。

 イギリス人の英語教師、トム・ミッシェルが実体験を基に書いた「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」が原作。生きることに無気力になりつつあった彼が、英語を教えるためにひとまず赴任したのは名門といっていい寄宿学校だった。この教師が、軍事政権の中でいかに毎日を生き、どのようにマゼランペンギンと結びついていくのかが、テンポよく描かれていく。ペンギンは学校でも人気者となり、生徒たちの間でもマスコット的な存在となる。

 ペンギンの、ユーモラスともいえる名演技がどうしても目立つものの、同時に「いつまでも暗闇は続かないのだから、再生への希望を失わないで」というメッセージもしっかりと伝わってくる。教師役にはスティーヴ・クーガンが扮し、ほかヴィヴィアン・エル・ジャバー、ビョルン・グスタフソン等も登場。

映画『ペンギン・レッスン』

12月5日(金)より、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

監督:ピーター・カッタネオ 脚本:ジェフ・ポープ 原作:トム・ミシェル「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」
出演:スティーヴ・クーガン、ヴィヴィアン・エル・ジャバー、ビョルン・グスタフソン、アルフォンシーナ・カロッチオ、デイヴィッド・エレロ、ジョナサン・プライス
2024年/スペイン、イギリス/英語、スペイン語/112分/ビスタ/カラー/5.1ch/原題:THE PENGUIN LESSONS/日本語字幕:斉藤敦子/配給:ロングライド
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