「ミライスカート+」、東京での新ワンマン・ライブ・シリーズ『おいでやす!ギュッとミライスカート+ vol.1~MIRAISTART!~』を盛大に開催。約80分間、フルコーラスで歌いまくる

 4人組グループ“ミライスカート”として「ナモナイオト」でCDデビューしてから、来たる2月11日で満6年。ソロユニットとなり、“ミライスカート+”と名称が変化しても、グレードの高い楽曲、ファンへの深い感謝を込めたパフォーマンスは変わらない。

 京都を拠点とする児島真理奈のソロユニット、ミライスカート+(プラス)が2月7日(日)、東京・下北沢LIVEHOLICでワンマンライブ「おいでやす!ギュッとミライスカート+ vol.1~MIRAISTART!~」を開催した。1月15日に行なわれた「vol.0」は夜公演、しかも政府が要請した緊急事態宣言に従い、数日前に急きょ開演時間を繰り上げたので、来場が難しくなったファンもいた。そのあたりも考慮して、この本編第1回は正午からの公演となった。

 80分を超えるパフォーマンス時間は、ミラスカの東京公演では異例中の異例。対バンイベントでミラスカを知り、初めてこのワンマンに来て、“こんなにいい曲がたくさんあったのか”と思った観客も多かったはずだ。

 対バンイベントでの持ち時間は、どんなに長くても30分未満といったところだろう。こうした催しでは、他の出演者目当てのひとたちをいかに引きつけるか、いかに新規ファンとして取り込んでいくかが大切になる。結果、十八番(おはこ)や人気曲や盛り上げ系の割合が増し、華やかな味付けにするために、フルコーラスばかりではなく、たとえば1コーラス半など、短めのアレンジにした曲を次々と歌うこともある。

 が、このワンマンは、そうした制約から解き放たれていた。なにしろ出演者は児島真理奈だけであり、観客も児島真理奈だけを目当てに来ているのだ。しかも今回は“たっぷり曲をお届けする”というコンセプトだったので、とにかくフルコーラスで歌いまくった。歌はやっぱり1番から3番まで表現されてこそ、歌だ。からだを動かしたくなるタイプの曲はもちろん、じっくり聴かせるもの、(心の中で)口ずさみたくなるものも、たっぷり楽しませた。声の伸びにも磨きがかかっていた。

 MCで語っていたところによると、(当日は)朝4時半に起きたという。つまりライブが始まった頃、すでに起床から7時間ほど経っていたことになる。勢いたっぷりのステージは、まだ眠気が残っている自分(9時起床)の目を覚ましてくれた。場内は2月だというのに、すっかり春の暖かさ。客席を見ると、あまりの熱気のためか半袖Tシャツのファンもいる。

 「OVERTURE 2020s #herecomesthemirai」、「Moving Light」、「君が決めていいよ」、「春夏秋冬 Dancer」、「またね」、「SPARK 4 PATh」など、agehaspringsとの提携が復活した最新アルバム『C3Tones』(シーキューブドトーンズ)からのナンバーと、ミライスカート(4人時代、ソロ時代)の曲を巧みに織り込んだステージ。新曲も、昔の曲も同じように大切に歌いたいという児島の意志がうかがえるセットリストだった。

 旧ミラスカ曲では、過去それほど披露されてこなかった「コ・イ・ハ・カ・プ・チ・ー・ノ」に場内から格別の反応が起きた(コロナ禍ではなかったら、ものすごい歓声になっていたはずだ)。また、エコロジーをテーマにした「ミーゴ!ゴミーゴ!」も久々に披露。4人時代から歳月が流れ、これを歌うのに少し照れ臭くなっているところもあるそうだが、“どこかの清掃関係のプロジェクトとのコラボもタイアップもないのに、よくこの曲ができたと思います。初めて聴く方は不思議な気持ちにもなるかもしれませんが、いいことを言っている曲なんです”という前置きの後、堂々と歌われた。

 ミラスカのライブはマイクのリバーブが控えめな印象があるのだが、今回のワンマンでは本当に極度に残響を抑えていて、生々しい歌声がいっそう耳に快かった。発声できないかわりに、よく揃う手拍子、滑らかなフリコピや落ちサビケチャで主役を盛り上げたファンの一体感にも目を見張らされた。

 3月14日の正午から開催予定の「vol.2」は、レア曲満載のプログラムになるとのこと。ワンマンならではの特色を打ち出しながら、東京での新シリーズは続く。

ミライスカート+公式 https://www.miraiskirtplus.com/
ミライスカート+ツイッター https://twitter.com/miraiskirt_MK

vol.0の模様はコチラ https://www.media-iz.com/?p=3969