大量の血を流し、カミソリが突き刺さる。デスマッチのカリスマ・葛西純の生きざまを収めたドキュメンタリー映画『狂猿』

 “血の気の多い人”という表現はあるけれど、ここまで多量の血を流す者は世界中探しても、そうはいないに決まっている。デスマッチファイター=葛西純。あまりにも過激なファイトの積み重ねがたたったのか、2019年のクリスマスの試合をもって長期欠場、療養に入った。だが、闘志の炎は消えることはなく、復帰に向けて体制を整えていく。そのパワーが画面ごしに伝わってくる作品こそ、この『狂猿』(きょうえん)である。

 監督の川口潤は『山口冨士夫 皆殺しのバラード』、『THE COLLECTORS~さらば青春の新宿JAM~』等を手がけた才人。監督自ら選んだというDMBQ、THE BLUE HERB、COCOBAT等の楽曲もいい。血まみれのファイトシーンに、エッジの立った音楽が重なる。とりあげられるのはもちろん、蛍光灯やカミソリを使った試合場面だけではない。なぜプロレスの道に入ったかなど自身の半生を朴訥な言葉で語り、よき父親・よき息子ぶりも見せ、カムバックを目指しての試行錯誤もしっかり紹介される。惜しくも亡くなったダニー・ハボックを始め、先輩・後輩たちの発言もふんだんに収録されている。なかでも“永遠のライバル”伊東竜二(大日本プロレス)のコメントは嬉しい。

 5月28日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋、UPLINK京都、6月4日より池袋シネマ・ロサ、6月11日よりUPLINK吉祥寺、岡山メルバほか順次上映。

映画『狂猿』

5月28日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにてロードショー! 以降順次公開

<出演>
葛西純、佐々木貴、藤田ミノル、本間朋晃、伊藤竜二、ダニー・ハボック、竹田誠志、杉浦 透、佐久田俊行、登坂栄児、松永光弘 ほか

<スタッフ>
監督:川口潤 撮影:川口潤、大矢大介、鳥居洋介、村尾照忠 録音:川口潤 編集:川口潤、築地亮佑(COLORS)  MA:三留雄也 Art Work:BLACK BELT JONES DC 写真撮影:岸田哲平、中河原理英 制作:アイランドフィルムズ 企画:佐藤優子 製作:葛西純映画製作プロジェクト(スペースシャワーネットワーク+ポニーキャニオン+プロレスリングFREEDOMS) 配給:SPACE SHOWER FILMS
【1.78:1/カラー/ステレオ/107分/2021年/日本/PG12】
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