刑務所にいる「相方」に伝えたいことがある……。波乱万丈の、一日の情景をきめ細やかに描いた『北風だったり、太陽だったり』

 俳優として映画、ドラマ、舞台等で活躍する森岡龍が、『ニュータウンの青春』以来、10年ぶりに映画監督としての一面をみせてくれる。それが12月10日から渋谷ユーロスペース他にて上映されるこの作品だ。森岡は脚本も手掛け、撮影は16㎜フィルムで行われている。

 描かれているのは、とある「一日」。かつて高い人気を誇った漫才コンビ「北風と太陽」のマネージャー(橋本一郎)が、かつてのツッコミ担当(足立理)と久しぶりに再会し、刑務所にいるボケ担当の「相方」(飯田芳)を訪ねるというストーリーだが、その面会に行きつくまでがとにかく波乱万丈で手に汗を握らせる。目標の場所には「相方」がしっかりいるのに、道中、危険な障害物だらけという感じなのだ。

 その障害物を中年男ふたりがどう乗り越えていくのか、相方はまだ笑いへの情熱を持っているのか。ボケる才能は健在なのか。観る者は、興味をどんどん高めながらエンディングにたどりつくことだろう。

映画『北風だったり、太陽だったり』

2022年12月10日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開

<キャスト>
橋本一郎 足立理・川添野愛 フジエタクマ 浦山佳樹 宮部純子 松㟢翔平 島村和秀 秋場清之 嶺豪一 遠藤雄斗 東田頼雄 高木健 北見紬 北見環 森岡龍・飯田芳

<スタッフ>
脚本・編集・監督:森岡龍 撮影:古屋幸一 照明:山口峰寛 監督補・録音:磯龍介 美術・スチール:上山まい 演出部:佐藤リョウ・山本敦貴・野田麗未 撮影助手:角洋介・西村嵩毅 照明助手:北川泰誠 制作・車両:鹿江莉生・東田頼雄 車両応援:高木健 カラリス:廣瀬有紀 整音:根本飛鳥 音楽:UCARY VALENTINE デザイン:可児優 WEB:大井健司 現像:IMAGICA 宣伝協力:MAP 配給協力:ミカタ・エンタテイメント 制作協力:SONHOUSE 協力:鈍牛倶楽部・ブレス・オフィス・メイ・バードレーベル・HEADROCK・トーチ・リンク・チャベスシネマ・オフィスアッシュ・FOO・Sony PCL・日活スタジオセンター・佐々木弘紀・市川夕太郎 ロケーション協力:珈琲専門店アルマンド・大福元 三郷店・S&Company・多摩美術大学 企画・製作・配給:マイターン・エンターテイメント
カラー/ステレオ/DCP/35分/2022年
(C)マイターン・エンターテイメント

公式HP
https://kitakazedattari.com