海の大きさ、やさしさ、怖さ、深さを改めて教えてくれる作品だ。フィーチャーされるのは、世代も国籍も職業も異なる9人の女性。プロサーファー志望の少女がいるかと思えば、クリフダイビングの世界チャンピオンがいて、バレエダンサーがいて、若くして亡くなった伝説的サーファーの母親がいて、海洋生物学者がいて、サメの保護に尽力する活動家がいて、と、「海を愛している」以外に共通点があるのかどうかもわからないほどの、ばらけっぷりである。が、誰もが「海を愛している」、そして「地球(海)の今後がよりよいものであることを望む」がゆえに、作品には統一感が生まれる。
監督のInna Blokhina(インナ・ブロヒナ)はドイツのドレスデン生まれ。2012年に初の長編映画『オン・ザ・ウェーヴ』を完成させた。この『シー・イズ・オーシャン』の撮影は、海が女性的なルーツを持ち、人々が海をSHEと名付けたというインドネシアの伝説に触発されて始められたという。海の色は濃く美しく、波の音はきわめて臨場感に富んだまま再生される。
映画『シー・イズ・オーシャン』
9月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショー!
監督・脚本:インナ・ブロヒナ
プロデューサー:インナ・ブロヒナ
エグゼクティブ・プロデューサー:オードリー・デラニー、リサ・グットバレット、ジェームス・ハンツマン
協力:サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン
配給:レイドバック・コーポレーション
2019年/98分/アメリカ映画
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