- 2025年5月4日
パンデミック時の「集団的トラウマの記録」を描いた、必見のフェイクドキュメンタリー『未完成の映画』
2020年の初めぐらいから何かが渦巻き、春が来る頃には世界中が暗雲で覆いつくされた――。もう思い出したくもないのが、あのパンデミックの日々である。あえてひとつポジティヴなものを見つけ出そうとするなら、あのころ、少なくとも「いつか再びやってくる日常」を希求する気持ちとともに、人々がビヨンド・クリード […]
2020年の初めぐらいから何かが渦巻き、春が来る頃には世界中が暗雲で覆いつくされた――。もう思い出したくもないのが、あのパンデミックの日々である。あえてひとつポジティヴなものを見つけ出そうとするなら、あのころ、少なくとも「いつか再びやってくる日常」を希求する気持ちとともに、人々がビヨンド・クリード […]
2019年にチリのサンティアゴで起こった民主化運動から、その2年後のガブリエル・ボリッチ大統領誕生(当時36歳の若さ)までを追った一作といえようか。民主化運動の引き金は、地下鉄料金の値上げが起きたこと。中心にいるのは若者と女性たちであろうことが映像から伝わる。カリスマ的な力を持つ特定の誰かが上から […]
原題は『因為愛所以革命』。香港民主化運動を、鮮明な映像と音響で捉えたドキュメンタリー作品だ。監督のトウィンクル・ンアン(顔志昇)はパティシエだったが、2019年6月から、香港民主化運動の記録を一眼タイプのビデオカメラで撮影し始めた。が、その記録・編集・作品化を香港でしていては命の危険が伴う。そこで […]
2006年に公開されたいわくつきの一作が、劇場で復活する。 監督は、上海の租界をテーマにした近作『サタデー・フィクション』が日本でも話題を集めたロウ・イエ。学生の時には天安門事件(1989年)に参加したこともある。その直後から映画化のことを考えていたというから、構想15年以上ということになろうか […]
スターはひとりで輝きを放っているものなのか、それとも周りの尽力に照らされて輝けるものなのか。これはニワトリ・タマゴ論法にも通じる難しさである。が、確実に言えることは、このドキュメンタリー映画の主人公、ケヴィン・オークイン(オークワン)はアメリカのトップを行くメイクアップ・アーティストとして、名だた […]
モロッコに行ったことがあるだろうか? ぼくはない。でも、少なくとも景気が良くてバリバリだった頃の日本で青壮年期を過ごしたひとの中には、それなりにいるはずだ。スペインの隣だし。 では、モロッコの高アトラス南西地域に行き、アマズィーグ人と共に生活した日本人はどのくらいいるだろうか? おそらくいな […]