- 2023年4月28日
注目の女優、ミハリナがチェコスロバキア最後の女性死刑囚、オルガに扮した話題作、『私、オルガ・ヘプナロヴァー』
2016年ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品を飾った一作(監督:トマーシュ・ヴァインレプ、ペトル・カズダ)が遂に日本に上陸する。1973年にチェコ・プラハで実際に起きた無差別殺人の犯人、オルガ・ヘプナロヴァーをモデルにした一作だ。非常に大変な役柄だったのではと思うが、『ゆれる人魚』や […]
2016年ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品を飾った一作(監督:トマーシュ・ヴァインレプ、ペトル・カズダ)が遂に日本に上陸する。1973年にチェコ・プラハで実際に起きた無差別殺人の犯人、オルガ・ヘプナロヴァーをモデルにした一作だ。非常に大変な役柄だったのではと思うが、『ゆれる人魚』や […]
モンゴルときいて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。山脈、草原、朝青龍……そんなイメージが浮かんでいた方に、まず申し上げたい。「この映画を観ると、ぶっとぶぞ」と。『セールス・ガールの考現学』は4月28日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショーされる。 主人公はモ […]
いわくつきの一作とは、こうしたものをいうのだろう。 1968年秋、フランスの映画監督ジャン=リュック・ゴダールはアメリカ・ニューヨークにやってくる。五月革命が起こった国の映画人が、キング牧師の暗殺がまだ残る国を訪れたのだ。カメラを回すのはリチャード・リーコックとD・A・ペネベイカー。60年代初頭 […]
音楽の世界でいうところの「サンプリング」を駆使しまくった作品と言っていい。登場人物はヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニ。すべて本人だ。アーカイブ映像から彼らを取り出し、セリフも過去の手記や実際の発言から引用された。さらにいうなら、ディープフェイク(注:人物画像合成技術)やAIテクノロジ […]
「ユーモア、サスペンス、アクション……映画のすべてが詰まった傑作」と、第27回釜山国際映画祭でも称賛された『高速道路家族』が4月21日からシネマート新宿、アップリンク吉祥寺、池袋シネマ・ロサ他で公開される。とにかくキャッチーな(強烈な)モチーフが次から次へと登場して物語が進む。5本分ぐらいのネタが […]
この監督も脚本家も皆、心に狂気を飼っているのではないか。何がどうなったら、ここまでの恐ろしさを映画中に横溢させることができるのか。なんたるチームを組んだのだ、と思ったら、アレックス・デ・ラ・イグレシアがひとりで監督も脚本も(こちらはホルヘ・ゲリカエチェバァリアと合同)で手掛けていたのだった。クエン […]
映画『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』は、「おもろい以外いらんねん」「きみだからさびしい」をはじめ繊細な感性で話題作を生み出し続けている小説家・大前粟生さんにとって初の映像化作品で、『21世紀の女の子』『眠る虫』などで注目を集めた金子由里奈監督による長編商業デビュー作。大学の「ぬいぐるみサークル […]
原作は、フランスの文豪オノレ・ド・バルザックが書いた小説「幻滅 メディア戦記」。物語の舞台は19世紀前半なので、ざっと200年前のストーリーだ。なのに、むちゃくちゃヴィヴィッドだ。とくに地方都市から大都会(東京でもニューヨークでもベルリンでも)にやってきた経験を持つ者なら、「あるある」の連続に、共 […]
嘘、裏切り、保身、デマのループ状態に誘い込まれる。戦争中という一種特殊な状況が、登場人物の心を邪悪な方面に駆り立てているのか、それともこの嘘まみれの姿が人間というものの本性なのか。深く考えさせられる一作だ。 舞台となっているのは1944年、つまり第二次世界大戦終了前年のスロバキア第一共和国。妻帯 […]
先日ご紹介した『美しい彼』とは、一種対照的な作品。情がぶつかりあい、思惑が飛び交い、ストーリーは一筋縄ではいかない。「あなたは、それでも人を信じることができるのか。愛する人のために、すべてを投げ出すことができるのか」と、問いを突きつけられているような気持になった。 そんなヘヴィーな作品が4月14 […]