- 2023年11月30日
香港映画界の才人たちが趣向をこらした、三部構成のサスペンス・ホラー『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』
「世にも奇妙な物語」のファンなら、飛びつくように画面を見ながら、ひとつひとつの「あやしいシーン」を脳に刻みこんで、巧妙なトリックに酔いつつ、しっかりと怖がるに違いない。サスペンス・ホラーなのに、どこか小気味よい。それもこのオムニバス作品の魅力であろう。香港の映画はスケール感が豊かだなあ、と強く感じ […]
「世にも奇妙な物語」のファンなら、飛びつくように画面を見ながら、ひとつひとつの「あやしいシーン」を脳に刻みこんで、巧妙なトリックに酔いつつ、しっかりと怖がるに違いない。サスペンス・ホラーなのに、どこか小気味よい。それもこのオムニバス作品の魅力であろう。香港の映画はスケール感が豊かだなあ、と強く感じ […]
現代日本の合わせ鏡に出くわしたような思いで、約2時間、観入った。原作は第14回小説現代長編新人賞に輝いたパリュスあや子・著「隣人X」。12月1日より新宿ピカデリー他で全国ロードショーされる『隣人X -疑惑の彼女-』は、この社会派小説を原作とする映画だ。 “X”とは、紛争のため故郷を追われた惑星難 […]
不勉強にして「自閉症」についての知識がおぼつかなかった。外の世界と交流せず、自分の世界に引きこもっている人のことだと思っていた。 違うのだ。それだけでこの映画は私にとって知となった。このドキュメンタリー作品の中心人物であるケース・モンマ(42歳)は年老いた両親と一緒に暮らしている。非常に丁寧でキ […]
私がロサンゼルスに行った経験のあるひとから聞く感想は、「気候のあたたかさ」「太陽の輝き」「陽気な音楽」だったりするのだが、この映画で描かれているのはミステリアスな、いつまでも晴れない霧のような、しめっぽく、暗い、ロサンゼルスの姿だ。 物語は基本的に、老朽化の進むアパートに住むふたりの男、リーヴァ […]
私小説家・西村賢太氏も大絶賛! 岩浪れんじによる同名漫画を豪華キャストで実写映画化した『コーポ・ア・コーポ』がついに公開。11月18日には公開記念舞台挨拶が都内映画館で実施され、主演の馬場ふみか、共演の北村優衣、そして仁同正明監督が出席した。 満員御礼で迎えたこの日。どこか人生を諦観しているよう […]
緒方貴臣監督が、伊礼姫奈、筒井真理子らを迎え、「義足は障がいの象徴」とネガティブに捉えていた主人公の義足のモデルやそのマネージャーが、ポジティブに捉えられるようになるまでの心の変化を描く『シンデレラガール』。 11月18日(土)の初日舞台挨拶に、義足モデル・音羽を演じた伊礼姫奈、監督の分身とも言 […]
舞台は1933年の京城(ソウル)。ご存じかと思うが1910年から45年まで朝鮮半島は大日本帝国に支配されていた。「京城」と名付けたのも日本側の意志だ。臣民として生き、日本語を覚え、しゃべり、日本人と同化することを考えていたひとも、それだけはいやだと自身のルーツに忠実にあろうとしたひともいた。その「 […]
緒方貴臣監督(『子宮に沈める』、『飢えたライオン』)が、伊礼姫奈(「推しが武道館いってくれたら死ぬ」)、筒井真理子(『淵に立つ』、『よこがお』、『波紋』)らを迎え、「義足は障がいの象徴」とネガティブに捉えていた主人公の義足のモデルやそのマネージャーが、ポジティブに捉えられるようになるまでの心の変化 […]
緒方貴臣監督(『子宮に沈める』、『飢えたライオン』)が、伊礼姫奈(「推しが武道館いってくれたら死ぬ」)、筒井真理子(『淵に立つ』、『よこがお』、『波紋』)らを迎え、「義足は障がいの象徴」とネガティブに捉えていた主人公の義足のモデルやそのマネージャーが、ポジティブに捉えられるようになるまでの心の変化 […]
1960年代の実話、いわゆる“ブライバンティ事件”に基づく映画だ。 イタリアのピアチェンツァに住む主人公のアルドは詩人で劇作家、蟻の生態研究者。見識に富む、ひじょうに知的な人物だ。だが彼は同性愛者であるがゆえに、カトリックとマルキシズムの国では、とんでもない無法者とみなされる。やがて生徒のエット […]