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原田和典

  • 2025年1月14日

「怪物」になってゆく過程に、ある弁護士の存在があった。「勝つための3つのルール」とは何か? 『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』

 再選が決まり、あれこれと発言(だが、それは彼の率直な心情でもあるのだろう)がニュースになっているこのタイミングで、この映画が上映されるとは。  若き日のドナルド・トランプ次期大統領をモデルにした、ドラマ映画(ドキュメンタリーではない)。(基本的には)経済的に非常に恵まれた家に育ち、「お金を動かして […]

  • 2025年1月12日

「ミライスカート+」10周年記念ツアーが東京で開催。朋友「イエスハッピー!」を迎えてさらにパワフルな胸熱ステージを披露

 1月11日(土)、“ミライスカート+ 10周年記念 「ココちゃんマリちゃんサンちゃんの宝探しツアー!東京公演~これがいーか検証します!~」”が、下北沢LIVEHOLICにて開催された。第1部ではミライスカート+、LILY&YU、八木沙季、イエスハッピー!、第2部ではミライスカート+、イエス […]

  • 2025年1月10日

熱血漢・矢島金太郎が令和のスクリーンにやってくる! 鈴木伸之のアクションも冴えるダイナミックな2作品。『サラリーマン金太郎 【暁】編/【魁】編』

 連載開始から約30年、累計発行部数3000万部を記録しているという国民的マンガ「サラリーマン金太郎」(原作:本宮ひろ志)が、本当に久々に実写版となった。主人公の矢島金太郎にはこれまで高橋克典や永井大が扮してきたが、三代目を務めるのは鈴木伸之。しかも今回は1月10日に『【暁】編』、2月7日に『【魁】 […]

  • 2025年1月8日

ジミー・ペイジを演奏することに命を懸ける男、その奥深き生きざまに迫る。『MR.JIMMY ミスター・ジミー レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男』

 学生時代にレッド・ツェッペリンの「天国への階段」に大感動し、そのギタリストであるジミー・ペイジに傾倒して数十年。ただそのように演奏するのではなく、その時々にペイジが使用した楽器、アンプ、衣装、アクションなどに徹底的にこだわりながら、まさに「再現芸術」というしかない世界に自らを置く求道者がジミー桜井 […]

  • 2025年1月8日

インフルエンサー×不動産公認仲介士=? 韓国で大ヒットを記録したサスペンス・スリラー『#彼女が死んだ』

 人間の持つ裏表を容赦なく描いた一作。あまりにも裏表が激しすぎるゆえに、どこかコミカル、チャーミングにすら見えてくる。  「一挙一動に要注意」といいたくなる人物は、ふたりいる。まずは不動産公認仲介士のク・ジョンテ。見かけはさわやかなエリート風。だが職業柄、顧客から「鍵」を預かっており、つまりは不法侵 […]

  • 2025年1月7日

野良猫と人間が共存する”奇跡の島”マルタ共和国に迫る“オール・ザット・猫”的一作『ねこしま』

 アザラシブームが来ているとはいえ、圧倒的な猫人気にかげりがさすことはない。  2023年の「ファウナ・テポストラン・アニマル・フェスティバル」で最優秀猫映画賞を受賞した一作が『ねこしま』という邦題で1月10日よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋、新宿武蔵野館ほか全国公開される。原 […]

  • 2025年1月6日

人気俳優ワン・イーボーとホアン・ジンユーの共演作。名匠アンドリュー・ラウが製作総指揮『FPU ~若き勇者たち~』

 キャスティングが豪華だ。狙撃手・ヤンを演じる主演のワン・イーボーはボーイズグループ“UNIQ”の一員としてデビューし、ソロとしても1000万枚を超えるヒット・シングルを発表、2024年には主演映画『無名』『ボーン・トゥ・フライ』『熱烈』が日本公開された人気者。身体の切れ味も素晴らしい。準主役という […]

  • 2025年1月3日

獄中死した兄の冤罪が晴らされる日を信じて。問いを突き付けるドキュメンタリー『いもうとの時間』

「東海テレビのドキュメンタリー作品」というだけで身が引き締まる。ずっしりとした手ごたえ、そして「あなたの心はどう判断する?」的な問いかけがもたらされるのは必至だからだ。  モチーフとなるのは、1961年に三重と奈良にまたがる集落・葛尾で起きた通称「名張毒ぶどう酒事件」。詳しくは各自検索していただけた […]

  • 2025年1月1日

日本最古の神社のひとつ、諏訪大社の「“謎”の神事」を追ったドキュメンタリー『鹿の国』

 スリリングな一作である。私はかつて、ピリオド楽器(楽曲が作曲された当時の楽器)を用いたクラシックのコンサートに行ったことがある。ショパン自身が生きていた頃に体験していたかもしれない楽器の響きを可能な限り現代によみがえらせようという試みで、それは私にとってすこぶる新鮮な体験であった。この映画は、それ […]

  • 2024年12月25日

ニューヨーク・タイムズが「スケール感と野心に満ちた、英雄的作品」と称賛。ナチス占領下アムステルダムの記憶に斬新な手法で迫る、『占領都市』

 4時間越えの大作。2時間を過ぎたころに充分な休憩時間が訪れる。  舞台はオランダの大都市アムステルダム。2005年には制作を考えていたとのことだが、撮影時期はパンデミックが大変な猛威を振るっていた頃だ。「人の極度に少ない大都市の風景は、こんなに荒涼としたものなのか」と、ちょっと怖い気分にもなる。 […]