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エンタメ

  • 2024年9月22日

移民の少女が「障壁」を乗り越えて指揮者の道へ……。実話をもとにした音楽好きに訴える一作『パリのちいさなオーケストラ』

 実話を基にした物語。時代が開(ひら)けてきているな、と感じさせてくれる一作だ。希望が見えてくる。というのは、私はベテランのアフリカ系ミュージシャンたちから「クラシック音楽家を志したものの、肌の色のことなどで耐えられない屈辱を受けた」という話を異口同音にきいたことがあるからだ。この映画の主人公である […]

  • 2024年9月14日

史上最大の台風が海岸沿いの町を襲った! 元MNL48も登場する、実話をもとにした一作『たとえ嵐が来ないとしても』

 日本で夏を過ごすことが、一種のサバイバルになってしまった。そんな印象を受けて久しい。「夕立」の情緒などどこにもない邪悪で怪力そのもののゲリラ豪雨や、週末を狙ったかのように襲ってくる台風……。それらを体験した者(本州以南に住むほぼ全員であろう)にとって、この映画はことさらリアリティを持って響くはずだ […]

  • 2024年9月14日

70人以上を逮捕に導いた潜入捜査官の実話をもとにした一作。音楽にも要注目の『ヒットマン』

 『6才のボクが、大人になるまで。』等で知られるリチャード・リンクレイター監督と、『トップガン マーヴェリック』で強烈な存在感を印象づけたグレン・パウエルが組んだ一作。ふたりは共同で、本作の脚本も手掛けている。また、原案は「テキサス・マンスリー」誌に掲載されたスキップ・ホランズワースの記事に基づく。 […]

  • 2024年9月14日

「ノルウェーで最も美しい街」を舞台に、心の居場所を見出していく女性記者の姿。猫ファン、小津ファンも必見の『ヒューマン・ポジション』

 「ノルウェーで最も美しい街」と称されているというオーレスンを舞台とする一作。風景の美しさ、描き方の温かさに惹かれる。物語は静かに、だが確実に流れていく感じ。主人公のひとりであるアスタは新聞社に勤め、地元の出来事をニュースにしている。パートナーであるライヴは、エレクトーンや作曲が得意で、デザインチェ […]

  • 2024年9月11日

ターゲットは南北両首脳。「韓流の始祖」と語り継がれてきた名作がリマスターで復活。『シュリ デジタルリマスター』

 韓国映画が日本で上映されることがまだ、どちらかというと珍しかった2000年に公開され、興行収入18億円を突破する大ヒットに。当時、劇場で体験して、妥協のないアクション、ドラマティックなストーリー展開、そこにふりかけられたラブストーリー風味の融合に心を熱くした方も多いのではなかろうか。そう、あの『シ […]

  • 2024年9月10日

「今の時代に観るべき、壮大な歴史スペクタクル」のフレーズに偽りなし。『シサム』

 私は北海道の北部、いわゆる道北地方の生まれで、小学校の頃には郷土の歴史を学ぶ時間もあったし、幼少の頃から「音威子府」や「おさしま」にも年数回のペースで行っていた。先住民の住む地域にも何度か足を運び、彼らの、たとえば工芸の、実にセンシティヴな色合いや感触に心を動かされてきた。和人にとってはひとつの大 […]

  • 2024年9月6日

第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 正式出品作品。雪の降る街での、小さな恋の物語『ぼくのお日さま』

 淡々とした描写、自然な光の活用に心和む。ストーリーの展開は、アップテンポというよりもゆったり目だ。セリフも決して多くはない。首根っこを掴まれるようにして物語に引き込まれるというよりは、気が付くと自然に物語がからだになじんでくる感じだ。  寒い地方の、小都市における物語。主役にあたるのは、選手になる […]

  • 2024年9月5日

ユニークきわまりない一作。少女の姿に擬人化した猫たちの物語『しまねこ』

 前代未聞の「猫映画」といっていいのではないか。主役は鎌田らい樹、増井湖々、美咲姫の3名なのだ、ということが我々にはわかるのだが、彼女たちは猫に扮し(といっても耳とかしっぽとか肉球とか、そういうあからさまな演出はない)、物語の中に出てくる登場人物にとっては、彼女たちは猫以外の何ものでもない。そして「 […]

  • 2024年9月1日

香港民主化運動から5年。故郷と母から離れることと引き換えに、若手監督が世に問う力作『香港 裏切られた約束』

 原題は『因為愛所以革命』。香港民主化運動を、鮮明な映像と音響で捉えたドキュメンタリー作品だ。監督のトウィンクル・ンアン(顔志昇)はパティシエだったが、2019年6月から、香港民主化運動の記録を一眼タイプのビデオカメラで撮影し始めた。が、その記録・編集・作品化を香港でしていては命の危険が伴う。そこで […]

  • 2024年8月30日

1970年代に制作された、いかれた3作品をピックアップ。全作日本初公開! 『ホラー秘宝まつり 2024』開幕

 「まったく、どうかしているぜ」と、ふと声が漏れてしまうこと間違いなしのラインナップといっていいだろう。夏の締めくくりに咲き乱れる恒例の「ホラー秘宝まつり」、その2024年版が8月30日から公開される。なんと全作とも日本初公開。アナログならではの、いや、アナログだからこそのraw感、そして手作り感、 […]