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映画

  • 2025年12月15日

映画『エディントンへようこそ』、A24製作、アリ・アスター監督の新作は、コロナ禍の地方都市が舞台の“炎上スリラー”

 新型コロナウィルスの恐怖が本格的に世界中の人々を覆い始めたのは2020年の春だったと記憶する。一時は、世界が協力してこの難事に立ち向かおうというような姿勢が垣間見えて、「仲良くしようとすればできるんじゃないか? だとすればなぜそれを普段からしないのか?」という考えにもさせられたが、結局なんだかんだ […]

  • 2025年12月13日

映画『THE END(ジ・エンド)』、地下シェルターでは何が起こっていたか? デストピアとミュージカルの融合を記す話題作

 さまざまな驚きで包んでくる一作といえようか。舞台となるのは「地下シェルター」。取り返しのつかない環境破壊により地上は居住不可能となり、生物はほぼ絶滅して、とあるひじょうに裕福な一家が、そのシェルターを得て、毎日をそれなりにつつがなく暮らしている。シェルター内にはプールもあるし、美術好きな母は住みか […]

  • 2025年12月4日

映画『アフター・オール・ディーズ・イヤーズ』、リム・カーワイ監督の原点となる一作が、デジタル・リマスター版として上映

 2009年にマレーシア・中国・日本合作映画として制作され、その3年後に日本初公開された『アフター・オール・ディーズ・イヤーズ』が、デジタル・リマスターのうえ久々にスクリーン上映される。いまや大物監督であるマレーシア出身、リム・カーワイの初期を代表する一作だ。  モノクロとカラーのコントラストを生か […]

  • 2025年11月30日

『映画版『WE-入口と世界の出口』』、題材は2073年の日本。監督が「芸術の可能性を追い求めたひとつの証」と語る意欲作

 2073年の日本を題材にした話題の舞台を映像化した一作。「2073年」など、ちっとも遠い未来ではない。あと48年すればやってくる。ちなみに今から48年前は1977年、ピンクレディーが大ブレイクした頃だ。そのくらいの距離しかない。  さてこの映画で描かれている2073年、日本国民は上級、中級、下級に […]

  • 2025年11月27日

映画『兄を持ち運べるサイズに』、知らなかった兄の一面が見えてきた……。実話をもとにした心温まる一作

 小説家・村井理子の実体験を基にした作品。映画タイトルは、兄が先に亡くなって骨になってしまったことに由来する。この兄、かなり自由奔放なキャラクターで妹(村井)はそれを疎ましく思っていた。その自由奔放さゆえか、妙に他人に愛される一面もあったようだが、それも彼女にとっては理解を超える要素の一つであった。 […]

  • 2025年11月22日

映画『医の倫理と戦争』。いま医療の現場で何が起きているのか? 80年前と現在を結び付ける

 これは濃厚な一本だ。「731部隊の真実を追う」ということと、「現在の医療現場が抱える様々な問題に関する医療関係者への取材」を、70数分の中に収めるという離れ業がここにある。私が731部隊について知ったのは松本清張か誰かの著作だったと思う。とんでもないエリートたちが、とんでもない技術をもって、一種の […]

  • 2025年11月21日

映画『笑む窓のある家 4K修復版』『ZEDER/死霊の復活祭』、イタリアの巨匠、アヴァティ監督の再評価が進む! 古典的ホラー2作品が上映

 プピ・アヴァティ監督の古典的な2作品が劇場でかかることになった。東京・シネマート新宿ほかで『笑む窓のある家 4K修復版』は11月21日、『ZEDER/死霊の復活祭』は11月23日からの公開だ。(『ZEDER/死霊の復活祭』は回数限定公開)  アヴァティは、自分が初めて知ったイタリア人映画監督かもし […]

  • 2025年11月16日

「松竹ブロードウェイシネマ 2025 秋」。日本に居ながらにして欧米の名門劇場へ!

 海外のミュージカルを日本で身近に感じてもらおうと立ち上がった「松竹ブロードウェイシネマ」が好評だ。私もドルがこんなに高くなる前はしばしばニューヨークにミュージカルを見に行っていたが、どちらかというと繁華街のシアター・ディストリクトよりもオフ・オフ・ブロードウェイが主現場だったので、なんというか、大 […]

  • 2025年11月13日

映画『ベ・ラ・ミ 気になるあなた』。注目の監督が完成させた、温かな抱擁の物語

 ゲン・ジュン監督が、1990年代に地元鶴岡で出会ったゲイ男性の経験をもとにまとめあげた――つまり実話をもとにしたラブストーリー。ポスターに描かれたキャッチフレーズ“黒竜江省のジャームッシュ”に、「うまいこというなあ」と唸らされた。けっこうドラマティックな内容だと思うが、描き方はごく淡々としていて、 […]

  • 2025年11月7日

映画『旅と日々』。原作・つげ義春。ロカルノ国際映画祭にて金豹賞《グランプリ》とヤング審査員賞特別賞をW受賞した話題の一作

 つげ義春の「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」をモチーフとした一作だが、音楽でいうところのメドレーでもマッシュアップでもない。入れ子構造になっていて、その移り変わりが楽しい。  夏男と渚がふと出会い、一度それぞれの位置に戻って、翌日も出会い、台風が近づいている、どう考えても寒い海で刹那的に泳ぐ― […]