- 2025年5月16日
アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート、ポーランド映画祭では過去最多の11冠を受賞した「デンマークの暗黒を描く」力作『ガール・ウィズ・ニードル』
モノクロ映像による重厚な一作。監督・脚本のマグヌス・フォン・ホーン、撮影のミハウ・ディメク、美術のヤグナ・ドベシュの誰もが強い美意識を持っているのだろう、と、画面にひたすら浸った。 時代背景は第一次世界大戦後のコペンハーゲン。主人公のカロリーネ(ヴィクトーリア・カーメン・ソネ)は「お針子」として […]
モノクロ映像による重厚な一作。監督・脚本のマグヌス・フォン・ホーン、撮影のミハウ・ディメク、美術のヤグナ・ドベシュの誰もが強い美意識を持っているのだろう、と、画面にひたすら浸った。 時代背景は第一次世界大戦後のコペンハーゲン。主人公のカロリーネ(ヴィクトーリア・カーメン・ソネ)は「お針子」として […]
ぶどう農家を営む妻・あゆみとその夫・龍馬が物語の一つの中心にある。龍馬は母親と二人暮らし、あゆみはそこに「嫁入り」した形だ。夫の母=姑と暮らしを共にするとは、それだけでもあゆみの一大決意がうかがえる。が、土地柄なのかその家の伝統なのかどうなのか、龍馬は妻を「おまえ」呼ばわりし、あれこれ命令し、乱暴 […]
ホラー+ミステリー+サスペンスのスリリングな盛り合わせといった感じだ。一部で熱狂的に支持される怪奇作家、H・P・ラヴクラフトの1933年作品「魔女屋敷で見た夢」を原案にした1作であるという。“一筋縄ではいかない”という言葉がまことにふさわしい展開で、惜しげもなく噴き出る血(しかも黒みを帯びているよ […]
「OKA」(オカ)はカンボジアの言語で“チャンス”という意味。このドキュメンタリー映画は、同地でそう呼ばれたボランティア男性、「ひとりNGO」こと栗本英世(くりもとひでよ)にスポットを当てた1作だ。氏は1996年にカンボジアに入り(内戦終了後)、村人たちと共に地雷を取り除き、学校を建て、人身売買の […]
2020年の初めぐらいから何かが渦巻き、春が来る頃には世界中が暗雲で覆いつくされた――。もう思い出したくもないのが、あのパンデミックの日々である。あえてひとつポジティヴなものを見つけ出そうとするなら、あのころ、少なくとも「いつか再びやってくる日常」を希求する気持ちとともに、人々がビヨンド・クリード […]
1978年以降、現在までのどこかを子供として過ごした人なら、ギンビス社のお菓子「たべっ子どうぶつ」を必ずや食べたことがあるに違いない。今では世界20か国以上で販売されているとのことだ。が、そのキャラクターがアニメになって、歌い、踊り、しゃべるとは、まったくもって予想の斜め上をいっていた。ぞうくん、 […]
2012年にアメリカ人女性として初めてボリショイ・バレエ団とソリスト契約を結んだジョイ・ウーマックの体験に基づく一作。この「アメリカ人」というのがポイントであるように感じられる。いくらアメリカ人であろうが、地球のすべてでデカい顔ができるとは限らない。ボリショイ・バレエの世界でも中心にはいない。踊れ […]
2004年ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映された1作。つまり製作から約20年を経てついに日本で劇場公開されるわけだが、なんというか、非常に「今」な作品である、というのが第一印象だ。そしてその第一印象の何割かは、とある日本の芸能界の事件を思い起こさせた。 1981年夏、カンザス州の田舎町ハッチン […]
期せずして、ということだろうが、最近はなんだか復讐系の映画が多い。『皆殺しに手を貸せ』、『アマチュア』、そして本作、皆そうだ。もちろん味付けはどれも異なっていて、つまり「恨みはらさでおくべきか」というマインドが、いかに人々の心を活気づかせ、クリエイターの創造心を刺激するか、ということなのだろう。そ […]
ひんやりした不気味さ、乾いたユーモアをもつ作品。腹を抱えて笑うというよりは、口の端っこ4分の1ぐらいがほころんでくるような感じ。どこまでも続いていきそうな展開を持つ話を、あえてあそこで切ってエンディングにしたのも、ひとつの鋭敏なセンスであろう。 北浦兄弟の兄・ソウタは父親と一緒に暮らしているが、 […]