- 2024年2月16日
「すさまじい威力の拳をもってしまったがために」……。男の運命と憤怒を描く韓国ノワール『THE WILD 修羅の拳』
「ひとつの技能に卓越しすぎてしまった男の悲哀」が描かれている。主人公は、元ボクシング選手のウチョル。彼は「賭けボクシング」で相手と戦い、結果、その相手は絶命した。もっとも実際は「激しく殴られたから、すなわち死んだ」というほど簡単なものではなく、相手だって同じくらいのウエイトのあるボクシング選手なの […]
「ひとつの技能に卓越しすぎてしまった男の悲哀」が描かれている。主人公は、元ボクシング選手のウチョル。彼は「賭けボクシング」で相手と戦い、結果、その相手は絶命した。もっとも実際は「激しく殴られたから、すなわち死んだ」というほど簡単なものではなく、相手だって同じくらいのウエイトのあるボクシング選手なの […]
ガイ・リッチー監督の2011年公開映画『ジェントルメン』とは別作品。あちらが複数形なら、こちらは単数形で迫る。主役のチ・ヒョンスに扮するのは、映画『神と共に』シリーズ(韓国で2700万人を動員)や、ドラマ『キングダム』シリーズでも知られるチュ・ジフン。興信所の超辣腕社長としてダンディな毎日を過ごし […]
『私の頭の中の消しゴム』『無垢なる証人』など数々の作品で知られる人気俳優、チョン・ウソンの話題作。彼は主演を務めるだけではなく、監督もこなしている。かつてミュージック・ビデオをディレクションしたことはあるものの、映画監督に取り組むのは今回が初めてのことであるらしい。2022年のトロント国際映画祭で […]
「実話をもとにした作品」であると知り、いきなりビビる。そして、「現在進行形の、最新テクノロジーを駆使した戦争とはこういうものなのか。ドローンはこのように活用されるのか。装甲車は本当に分厚い、鎧のような仕様なのだな。“海ゆかば”の時代とはえらい違いだ。だが人の命が粗末にされることには、結局同じなのだ […]
私がロサンゼルスに行った経験のあるひとから聞く感想は、「気候のあたたかさ」「太陽の輝き」「陽気な音楽」だったりするのだが、この映画で描かれているのはミステリアスな、いつまでも晴れない霧のような、しめっぽく、暗い、ロサンゼルスの姿だ。 物語は基本的に、老朽化の進むアパートに住むふたりの男、リーヴァ […]
舞台は1933年の京城(ソウル)。ご存じかと思うが1910年から45年まで朝鮮半島は大日本帝国に支配されていた。「京城」と名付けたのも日本側の意志だ。臣民として生き、日本語を覚え、しゃべり、日本人と同化することを考えていたひとも、それだけはいやだと自身のルーツに忠実にあろうとしたひともいた。その「 […]
ものすごい作品だ。どこをどうすればこんな性格の主人公に生まれ育つのだろう。「ノルウェーのアカデミー賞」ことアマンダ賞では5部門にノミネートされ、2022年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にも出展された話題作。この「視点」はとんでもないと、おののきながら見入った。 主人公・シグネはいうなれば、承認 […]
異色作『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』の監督、ガブリエーレ・マイネッティが遂に新作を発表した。ヴェネツィア国際映画祭でコンペティション部門に選出され、ロッテルダム国際映画祭で観客賞、アカデミー賞で6部門を受賞した話題作『フリークスアウト』が5月12日から全国公開される。 私は『皆はこう呼んだ、鋼鉄 […]
人生は偶然の集積なのかもしれない。あのとき、あの人に出会っていなかったら。もしもあの電車ではなく、次の電車に乗っていたら。なにがきっかけで、どう変わるかわからないのが人生だ。 5月5日から全国公開される『ジュリア(s)』は、そんな“生の真理”(せいのしんり)的なものを、ユニークな手法で描き出す一 […]
この監督も脚本家も皆、心に狂気を飼っているのではないか。何がどうなったら、ここまでの恐ろしさを映画中に横溢させることができるのか。なんたるチームを組んだのだ、と思ったら、アレックス・デ・ラ・イグレシアがひとりで監督も脚本も(こちらはホルヘ・ゲリカエチェバァリアと合同)で手掛けていたのだった。クエン […]