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クロックワークス

  • 2025年10月5日

大きく生きよう! 料理と音楽を愛する思春期の少年の成長を描く人形アニメ。『リビング・ラージ!』

 アヌシー国際アニメーション映画祭 コントルシャン部門 審査員特別賞、チェコ・ライオン賞 アニメーション映画賞・音楽賞、スロバキア映画賞 アニメーション映画賞・音楽賞に輝く一作。つまり音楽と(人形)アニメの両方を愛する人には特におすすめしたい作品だだ。  主人公のベンは、音楽と料理が大好きな12歳。 […]

  • 2025年9月11日

詩人、作家、反体制派、亡命者、執事、ホームレス、兵士、活動家、革命家――いくつもの顔を持つ男。『リモノフ』

 正直に言うと私はこの作品に出会うまでエドワルド・リモノフという人物を知らなかった。が、鑑賞することで、リモノフ像が自分の中に入ってきた。こういう体験ができるから映画は面白い。  「やけに攻撃的な男だな」というのが、映画を通じてのリモノフに対する第一印象であり、それは物語が終了に近づくにしたがってい […]

  • 2025年8月30日

「この映画の主要なテーマの一つは“人に優しくすること”」。鬼才ランキン監督の描くシニカルにして心温まる世界、『ユニバーサル・ランゲージ』

 すさまじくユーモラスな作品だと思う。ペルシャ語やフランス語のネイティヴや、カナダ・ウィニペグと縁のある人なら、笑いっぱなしではなかろうか。だがこの「笑い」、大声でワハハワハハというたぐいのものでない。ついニヤリとしてしまい、口の端っこが予期せずあがって、なんとはなしに声が漏れてしまう、という類の「 […]

  • 2025年7月16日

修道院に隠された秘密に触れてしまったがために……シドニー・スウィーニーが絶叫しまくる話題のホラー作品、『IMMACULATE 聖なる胎動』

 全世界興行収入が300億円を超えたと伝えられるトレンディなコメディ作品『恋するプリテンダー』でファンを一気に増やしたに違いないシドニー・スウィーニーが、絶大な意気込みのもとに取り組んだ作品が、この『IMMACULATE 聖なる胎動』であるとの印象を受けた。非常に難しくも実にキャッチーな役柄を、とき […]

  • 2025年6月9日

東京国際映画祭の上映時、「涙が止まらない」との声も。ある教師の少年時代の記憶を辿る一作、『年少日記』

 教育の現場は難しい。子供たちは当然ながら子供であり、教師たちは成人だ。成人にとっては既に通ってきた道であっても、子供たちにとっては初めて通る道であり、時にそれは命を懸けた大冒険となる。といってもこの映画は「子供と大人」の話ではない。主人公のチェンは高校の教師だ。つまり「大人への脱皮をはかろうとして […]

  • 2025年5月30日

危険な大金に手を出したことで日常が一変。“動く劇画”というべきクライム・アクション。ダーティ・マネー』

 バディ、クライム、サスペンス、アクション等の要素がこれでもかと詰め込まれた一作。主人公のふたりは義兄弟的な関係を築いているが、その“仕事”ぶりにはクセがある。表の顔は、刑事。だが裏金を取りまとめるという裏の顔もある。つまり「捕まえるほう」と「捕まえられるほう」を兼ねているのだ。それをシチュエーショ […]

  • 2025年5月24日

狂気にとらわれているのは誰なのか? 実際の裁判記録を元に描かれた重厚な一作。『デビルズ・バス』

 第74回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(芸術貢献賞)、第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀作品賞に輝く一作。タイトルに出てくる単語“バス”は乗り物ではなくフロ(bath)を示す。なぜこの題名なのかは観ていくうちにわかる。  時代背景は18世紀半ば、場所はオーストリア北部の小さな村、主人公は […]

  • 2025年5月12日

スペインを代表する若手女優・モデルのエステル・エクスポシトが渾身の演技。犯罪組織の魔の手から逃れられるのか……。『VENUS/ヴィーナス』

 ホラー+ミステリー+サスペンスのスリリングな盛り合わせといった感じだ。一部で熱狂的に支持される怪奇作家、H・P・ラヴクラフトの1933年作品「魔女屋敷で見た夢」を原案にした1作であるという。“一筋縄ではいかない”という言葉がまことにふさわしい展開で、惜しげもなく噴き出る血(しかも黒みを帯びているよ […]

  • 2025年5月3日

人気お菓子のキャラがまさかのフル3DCGアニメ化。仲間を救い、世界をも救う! 『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』

 1978年以降、現在までのどこかを子供として過ごした人なら、ギンビス社のお菓子「たべっ子どうぶつ」を必ずや食べたことがあるに違いない。今では世界20か国以上で販売されているとのことだ。が、そのキャラクターがアニメになって、歌い、踊り、しゃべるとは、まったくもって予想の斜め上をいっていた。ぞうくん、 […]

  • 2025年4月13日

息子の平和な日常を壊した連中に、恨みを晴らす。クリスマスイブの夜に行われた壮絶な復讐劇、『サイレントナイト』

 期せずして、ということだろうが、最近はなんだか復讐系の映画が多い。『皆殺しに手を貸せ』、『アマチュア』、そして本作、皆そうだ。もちろん味付けはどれも異なっていて、つまり「恨みはらさでおくべきか」というマインドが、いかに人々の心を活気づかせ、クリエイターの創造心を刺激するか、ということなのだろう。そ […]